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週イチペースであえて自分を「不快」に追い込む「ウィークリー・ガット・チェック」という考え方

 

不老長寿メソッド」では「日常的に苦痛を取り込もうねー」みたいなポイントを強調しております。なにせ「楽をすれば衰える」は世の常なんで、定期的に肉体に不快感を与えてあげなきゃいけないんですよね。

 

 

とか言ってたら、ケトルベルなどのトレーナーとして有名なシェーン・トロッターさんが、「ウィークリー・ガット・チェック」というおもしろい提案(R)をしていたのでメモ。

 

 

これは、トロッターさんが「不快感がないとヒトはダメになる!」ってテーマで、意図的的に日常的な不快さを増やす方法をまとめた内容になってます。基本的な考え方は「不老長寿メソッド」と同じで、例えば以下のような指摘をしてたりとか。

 

煩わしさから解放された時にこそより大きなストレスに備えて魂を鍛えるべきであり、幸運に恵まれた時にこそ暴力に備えて身を固めるべきだ。

 

平和な時代にこそ兵士は演習を行い、敵のいないところで土塁を築き、未来の避けられない困難に耐えられるよう無償の苦労で身をすり減らす。いざという時にたじろがないようにするには、その前に鍛えておくことだ。

 

ややマッチョな印象がある指摘ながら、平時にこそあえて不快感を味わっておかないと、いざというときに機能しなくなるのは確かですからねぇ。

 

 

ってことで、トロッターさんは、不快を導入する方法としてこんなテクニックを推奨してます。

 

 

いずれもこのブログでも定番な手法ばかりで、それぞれ効果が認められてますので、ぜひお試しいただきたいところです。

 

 

でもって、個人的に「なるほどなー」と思ったのが「ウィークリー・ガット・チェック」って考え方で、直訳すれば「週間直感調査」みたいな感じっすね。その方法を、すごーく簡単にまとめちゃえば、

 

  • なんでもいいので、心から「やりたくない!」と思うことを週にひとつだけ計画し、それを必ず実行する

 

みたいになります。ここでは、「5分間の片腕ケトルベル・スイング・サーキット」というマニアックなエクササイズが例として取り上げられてましたが、その他の事例としては、

 

 

みたいなのが上がっておりました。確かにどれもキツそうで嫌になっちゃいますけど、トロッターさんいわく、

 

意志の力や回復力を高めるためには、自分の意志によって、自ら進んで不快な状況に入ることができる能力が最も重要だ。そのためには、計画を立てて、その通りに実行することが大事になる。

 

ってことで、このポイントはまさに真理でしょう。「意志力を高めるためには特定のことにコミットするのがいいよー」って傾向は過去に何度か確認されてますしね。

 

 

ちなみに、今回の事例では負荷が高いエクササイズだけが取り上げられてましたけど、意志力だけが目的なのであれば、別に「部屋の掃除」でも「苦手な人と話してみる」でも良いかと思われます。とにかく自分が「やりたくないけど、実行したら良いことがありそうだな……」と心から思えるタスクであれば、なにがしかの効果は得られるんじゃないかと。

 

 

どんなに負荷が高いことでも、「週に1回ならやってみるか……」って気分になりますし、その点でが「ウィークリー・ガット・チェック」の考え方はなかなかいいんじゃないでしょうか。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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