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プチ断食の効果について知っておきたい11のこと

 

 

当ブログでよくオススメしている食事法が「プチ断食」。短時間の断食を細かくくり返す方法で、近ごろは美容系サイトなんかで取り上げられるケースもよく見かけます。

 

 

が、有名になったぶんだけ「プチ断食は奇跡の健康法!」みたいな論調の記事も増えてきましたんで、現時点でプチ断食の効果はどこまで証明されているかをざっくりまとめておきます。

 

 

 

1.減量には間違いなく役立つ

おそらく、プチ断食でもっとも確実なのがダイエットに関する効果でしょう。くわしくは「プチ断食でどれだけ痩せられるの?」に書いたとおりで、そのダイエット効果はカロリー制限と変わらないレベル

 

 

ただし、普通にカロリーを減らすよりも食欲を抑制する作用が大きいので、あんまり苦しまずに食事量を減らしていける感じであります。とりあえず、食欲のせいでダイエットがうまくいかない人は、プチ断食を試す価値アリでしょうね。

 

 

2寿命がのびるかどうかは五分五分

プチ断食には長生き効果もあると言われてるんですが、いまのとこヒトを対象にした実験がないんで、なんとも言えないところ。

 

 

いちおう、理論上は「寿命がのびてもおかしくない!」とは思われていて(1)、

 

  1. プチ断食で体に適度なストレス
  2. ストレスで体が活性化
  3. アンチエイジング!

 

みたいな流れが考えられております。動物実験(2)のデータを参考にすると、プチ断食でおよそ30%も寿命がのびる計算になるんですが、実際にそうだったらうれしいですなぁ。

 



 

3.血液をサラサラにしてくれる可能性はかなり高い

血液がドロドロになったり、血管が詰まったりといったリスクを減らす可能性はかなりありそう。2014年に出たレビュー論文(3)によれば、

 

  • プチ断食で中性脂肪が低下
  • LDLコレステロールも減少
  • 血糖値も低下

 

みたいな成果がヒトでも確認されてるんで、 かなり脂質の状態をよくしてくれるっぽい。太りぎみな女性の心疾患リスクを下げたって話もありまして(4)、これは期待していいんじゃないかと。

 

 

4.風邪を引かなくなるかも

2014年に「プチ断食をしたマウスは免疫がアップして、感染に強くなった!」ってデータ(5)が出ております。まだまだ初歩的な段階ながら、意外とマウスの免疫システムはヒトに似てるんで、望みはあるかも。

 

 

5.癌にかかりにくくなるかも

残念ながら、「プチ断食で発癌リスクが減った!」っていう明確な研究はゼロ。ただし、一部の実験(5)では、プチ断食で炎症とインスリン抵抗性が改善したそうで、乳癌リスクを減らす可能性が言われてたりします。

 

 

また、プチ断食にはIGF-1ってホルモンの量を下げる働きがあったりもします(6)。IGF-1が発癌リスクを高めるのは有名な話なんで、プチ断食が癌予防になる可能性はありそう。

 

 

6.頭が良くなるかも

こちらも、まだ「理論上はありえる」って段階。プチ断食には神経系の炎症をやわらげる効果が確認されてるんで(7)、それなら「脳にもいいんじゃない?」と考えられてるんですな。

 

 

また、動物実験レベル(8) だと、プチ断食をしたマウスは記憶力と学習力があがったなんて報告も。まぁ炎症が脳に良くないのは確実なんで、プチ断食で認知機能があがる可能性もかなり高いんじゃないでしょうか。

 

 

7.お腹の調子は良くなるはず

昔から、お腹の調子が悪い人のためにプチ断食が使われることが多く(8)、「ファスティングセラピー」などと呼ばれております。下痢や腹痛にお悩みの方がプチ断食を試すのは、十分にアリなのではないかと。

 

 

プチ断食がお腹に効く理由は、カロリーをカットしているあいだにモチリンやグレリンといったホルモンが出るから(9)。どっちも消化器官の調整を行うホルモンでして、お腹の働きをよくしてくれるんですな。 

 

 

8.気分が良くなる可能性もあり

2013年の実験(10)によれば、32名の男性が12週間のプチ断食を続けたところ、緊張感や怒りといったネガティブな感情が減り、逆に活力がアップしたとか。

 

 

まぁ1件のデータだけで判断するのは危険ながら、上でも紹介したグレリンってホルモンには気分を良くする効果もありまして、プチ断食でメンタルが改善する可能性は結構ありそう。

 

 

9.アンチエイジングにはかなりよさげ

もともと、プチ断食でカラダの炎症が減る!って報告はかなり多め(11)。なんせ老化の最大ポイントは「慢性炎症」ですんで、プチ断食がアンチエイジングに効くのも間違いないんじゃないかと。実際、プチ断食で体内の炎症物質(サイトカイン)が減ったってレポートもあったりします(12)。

 

 

 あとは、ヒトを使った観察研究がもっとあればなーという感じですが、そのへんは今後に期待。

 

 

10.睡眠の質も改善するかも

プチ断食をすると睡眠中に目が覚めちゃう症状が減ったり(13)、朝にスッキリ目が覚めやすくなったりといった報告があり(14)。おそらく、炎症がおさまったせいで睡眠の質もあがったんだと思いますが、くわしいところは不明。とにかくプチ断食でよく眠れる可能性は高そうです。

 

 

11.プチ断食で美肌になれる可能性はアリ

こちらはまだ動物実験のレベルですが、2011年の実験(15)で、「プチ断食をしたメスマウスの肌がツヤツヤに!」みたいな結果が出まして、当時は海外の美容系サイトがザワついておりました(笑)

 

 

なんでも、プチ断食をしたマウスは肌のコラーゲン量が増えて、保湿機能までアップしたんだとか。そのメカニズムはよくわかりませんけど、わたしもプチ断食を始めてからは肌トラブルが減ったなーとは思います。

 

 

まとめ

そんなわけで、ここまでの話をまとめると、

 

  • ダイエットとアンチエイジング効果はかなり期待できる
  • それ以外は、まだ理論かマウス実験どまり

 

みたいなとこでしょうか。個人的には、ダイエットと炎症に効くことがほぼ確実なだけでも、プチ断食をやってみる価値は十分にあるかなー、と。

 

 

あとはメンタルと美容面への効果が、もっとヒトでも確認されるといいなーといったところです。どうぞよしなに。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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