朝の冷たいシャワーで病気にかかる確率が激減するかもだ!という実験の話
その昔、冷たいシャワーって体にいいんじゃない?って説を書いたことがあるんですよ。ざっくりおさらいすると、
- 冷たいシャワーを浴びると褐色脂肪細胞が活性化する
- 褐色脂肪細胞のおかげで代謝が上がる
- いろんなメリットが出る!
みたいな流れです。もともと「体を冷やすといいんじゃない?」みたいなデータはいろいろ出てましたんで、十分にありえる話だなーとか思うわけですね。
で、またも「冷たいシャワーで健康に!」ってデータ(R)が出てたんでメモっときます。
これはアムステルダム大学の研究で、3018人の男女を対象にしたもの。まずは実験デザインをまとめとくと、全員に「朝のシャワーを浴びるようにしてね!」とお願いした後で、全体を4つのグループに分けてます。
- お湯を浴びたあと、30秒の冷水シャワーでしめる
- お湯を浴びたあと、60秒の冷水シャワーでしめる
- お湯を浴びたあと、90秒の冷水シャワーでしめる
- お湯だけを浴びる(コントロール群)
これを30日ほど続けてもらいまして、全員の出勤状況がどうなるかをチェックしたんだそうな。
これでどんな結果が出たのかと言いますと、
- 冷たいシャワーを浴びたグループは、時間の長さにかかわらずみんな病欠が減った!
だったそうな。30秒とか90秒といった時間の長さとは関係んかく、冷水を浴びた人たちは一様に病気にかかりにくくなったみたい。
さらに具体的な数値をあげておくと、
- 冷たいシャワーを浴びると、浴びない人に比べて29%も病欠の日数が減る!
- 冷たいシャワーに定期的な運動を加えると、さらに病欠の日数が54%減る!
- ただし冷たいシャワーを浴びても仕事の生産性が上がるわけではない
みたいな感じです。なかなかの数値になってますなぁ。
冷水で病欠が減った理由はまだハッキリしてないものの、研究チームはやはり褐色脂肪細胞の働きを想定してるみたい。
褐色脂肪細胞が免疫システムにどう働きかけるのかはまだわからない。しかし、褐色脂肪細胞が活性化されたおかげで代謝が高まり、血糖コントロールに役立っている可能性はある。
正直、まだ褐色脂肪細胞で免疫システムの働きが良くなるかは不明ですし、この実験デザインだとプラシーボの可能性も除外はできないんですが、過去のデータと合わせて考えれば冷たいシャワーは試す価値があるのかもなーと思うわけです。
ちなみに、この研究で使われた冷たいシャワーの温度は10〜12度だったとのこと。うーん、冷たい!(笑)自分でも試してみたくはあるんですが、冷たいシャワーって苦手なのよねぇ…。