【質問】ミノキシジルは生え際の後退に効果がありますか?
こんなご質問をいただきました。
ネットでミノキシジルは生え際の発毛には効かないという意見を見ました。鈴木さんはミノキシジルを推してらっしゃいますが、生え際が無理だとなると買う気がおきません。どう考えればいいでしょうか?
ということで、ミノキシジルはおでこの生え際には意味がないのではないか、と。確かにネットでも「ミノキシジルで生え際の発毛は無理?」って話はよく見かけまして、気になるところです。おでこの拡大にお悩みの方は多いでしょうから、生え際が無理と言われたら困っちゃいますもんね。
で、この問題ついて、個人的な結論を申し上げますと、
- データはないが生え際にも効くだろう
ってのがお答えになります。あいまいな回答ですみませんが、現時点ではこんな感じでしょう。
なぜこういう答えになったかと言うと、ミノキシジルの臨床テストってのは頭頂部への効果を確かめたものが主なので、「生え際にはどうなの?」って疑問については正確なことがあんま言えないんですよ。
ミノキシジルの歴史を簡単にまとめておくと、薬を開発したアップジョン社が、大規模な臨床試験をアメリカで開始したのが1970年代の後半ぐらい。それから80年代から90年代にかけてチェックが続けられたんですが、この時代に行わた試験は、ミノキシジルで頭頂部の毛が生えるかどうかを調べてたんですね。
いくつか研究例をあげると、以下のようになります。
- 1986年の研究(R)では、頭頂部に対するミノキシジルの効果に焦点を当て、参加者の53%が著しい発毛を経験した。
- 2002年の別の研究(R)では、5%のミノキシジルと2%のミノキシジルを比較し、やはり頭頂部あたりの毛髪が増えることを確認した。
ということで、ミノキシジルの研究ってのは、頭頂部の効果を調べたものが非常に多く、それゆえに「生え際への効果は疑わしいのでは?」って考え方が生まれたんですよね。
とはいえ、普通に考えれば、ミノキシジルが生え際に効かないなんてことはないだろうとも思うわけです。
というのも、ミノキシジルってのは、塗った部分の血流を改善してくれるのが一番のポイントであります。その点で、生え際の毛包が頭頂部の毛包と大きく異なるって事実はなく、それならば生え際に塗ったミノキシジルも同じように効果を発揮するだろうと思うわけです。
事実、健康な男性16名を対象にした2014年の研究(R)でも、5%のミノキシジルの効果を「頭皮の頂点」と「それ以外の部分」にわけてチェックしたところ、ミノキシジルは頭頂部だけでなく前頭部の薄毛にも効果があったと報告されてたりしますからね。
ただし、あくまで現時点では、ミノキシジルの生え際の効果を調べた大規模な研究は行われていないのが難しいところ。よりサンプル数が大きなデータがないと、いまの段階では「論理的には十分ありえる!」としか言えないものですから。
ということで、話をまとめると、
- 生え際の後退に対するミノキシジルの効果は、「データ不足でわからん」としか言いようがない。
- しかし、生え際の頭皮が頭頂部で大きく異る点もないので、ミノキシジルが効く可能性は高いと思われる。
って感じです。少なくとも、もし私の生え際が後退をはじめたら、積極的にミノキシジルを使っていくつもりでおります。
ちなみに、安価でおすすめできるミノキシジルや、その他の製品については、「本当に使う価値がある『発毛&育毛剤』トップ5」にまとめてますんで、ご参照ください。