女性と仲良くなりたい男性が使うと効果的なフレーズはこれだ!みたいなハダースフィールド大学の研究
その昔、「マッチングアプリで効果的な口説き文句を調べたぞ!」みたいな話を紹介したことがありました。文章ベースのマッチングアプリでは、どんなワードを使ったほうが効果的なのかをチェックした研究ですね。
では、続きまして「リアルな場面で有効なフレーズはあるのか?」ってことで、今回は「男性が女性と仲良くなりたいときには、どんなフレーズを使ったほうがよいのか?」を調べた研究をいくつか見てみましょう。
参照するのはハダースフィールド大学などの研究(R)で、この研究チームがなにをしたのかと言うと、
- 映画、テレビ、本、インターネットなどのいろんなメディアから、40パターンの口説き文句を集める。
- 男女の参加者に口説き文句を見せ、「男性が女性に使った場合に効果的なセリフはどれですか?」と尋ねてそれぞれのセリフの有効性を評価させる。
というシンプルなデザインになっています。すると、その分析結果もまたシンプルなものでして、
- 男性の運動神経、教養の深さ、裕福さ、寛大さを強調した口説き文句が、最も女性との会話につながりやすかった
- 単に女性をほめるような言葉や、あからさまな性的表現は、最も効果が低いと判断された。
だったそうです。一般に好ましいとされる特性を強調したフレーズがよくて、むやみに相手をほめても意味がないという、とても常識的な結論じゃないでしょうか。
でもって、この結果については、同じチームがさらに追加の検討(R)してまして、こちらでは、上記と同じ口説き文句を評価しつつ、すべての参加者に性格テストも行ったんだそうな。その結果をざっくりまとめると、以下のようになります。
- 基本的な結果は上の調査と同じで、世間的に言われている男性のポジティブな特性(富、教養、運動神経、優しさ)を示すものが最も効果的だった。
- このような口説き文句は、特に自意識過剰で内気で心配性な女性に効果が大きい。さらに、親しみやすく思いやりのある男性を探している女性にも、これらのセリフは魅力的に響きやすい。
- 一方、外向的でエネルギッシュな女性は、男性にリーダーシップを求めることが多く、ユーモラスで直接的なセリフを好んだ(ジェームズ・ボンドとかが言いそうなやつ)。
- また、性格診断の結果、攻撃的、衝動的、危険好きと判断された女性は「悪い男」タイプを好む傾向があり、あからさまな性的セリフだけでなく、直接的なほめ言葉を好む(「めっちゃ美人ですねー」みたいなやつ)。
ってことで、女性のパーソナリティによって効果的なセリフは変わってくるという結論ですね。そりゃあ万人に通じるセリフなんてないでしょうからねぇ。
以上の結果をふまえて、研究チームはこんなことを言っておられます。
口説き文句は広告であり、フィルターであり、選別装置である。男性が選ぶセリフの種類は、その男性の性格や属性を自ずと物語るし、同様に女性がどのセリフを魅力的と感じるかどうかで、その女性の性格や属性がわかる。
口説き文句ってのは、言う側と言われる側の両方の特性をあきらかにするフィルタリング装置なわけですね。この感覚を持ちながら、自分がどんな特性をアピールしたいのかを考えるだけでも、結果はおのずと変わってきそうですな。
ってことで、以上の話をまとめると、
- 口説き文句を使う場合は、基本的に、一般受けする価値を強調するようなもの(運動神経、文化、富、寛容さなど)を選ぶのが得策(もちろん嘘はついちゃいけませんが)。特に女性がシャイだったり、緊張していたりする場合は、男性側の魅力をアピールするのに役立つ。
- 一方、より外向的な女性との出会いを求める男性は、セリフのユーモアを強調しつつ、「好きです!」みたいに直接的な誘い文句を使ったほうがよい。相手のキャラによっては敬遠されるものの、外向的な女性にとっては有効な確率が高い。
- 短期間の付き合いを求める男性は、よりあからさまに性的なセリフを使うのも手。このような方法は、たいていの女性には侮辱的に映るため使わないほうがよいが、リスクを取るのが好きな女性は興味を示すことがある。
って感じになりましょう。簡単に言えば、相手を誘うときは、「自分がディスプレイしたい特性」と「自分が付き合いたい相手のパーソナリティ」を明確にし、それに適したワードを使いましょうねーってことですかね。