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人に物を頼むのは恥ではない!どころか、あなたを有能に見せてくれる

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人に物を頼むのが苦手で…」という方は意外と多いのではないかと思います。

 

 

かく言うわたしも頼み事が非常に下手でして、なんでも自分でやろうとして最後はアタフタしちゃうケースが多め。おそらく、人に「弱み」を見せることへの根深い恐怖が原因だろうとは考えているんですが、なかなかぬぐい去るのは難しいもんです。これは今後の課題。 



 

 

と、そんな折りにハーバード・ビジネススクールから出たのが、「頭が良い人ほど他人に頼み事をしまくる!」って論文(1)。

 

 

これは5つの調査をベースにした研究でして、ある実験では、被験者は初対面の人(実際は研究者が作った人工知能プログラム)とタッグを組み、PCのメッセンジャー経由でやり取りをするように命じられたんですね。そのうえで被験者には難しいパズルを解いてもらったんですが、その際、人工知能に「イマイチ自信がないなぁ…。なにかアドバイスをもらえますか?」と頼み事をさせた、と。

 

 

すると、人工知能から頼み事をされた被験者は、そうでない被験にくらべて、あとで「自分のパートナーは優秀だった」と評価するケースが多かったらしいんですな。これは、アドバイスを求められた人は、自分が有能になった気になるので、その余裕が相手も有能であるかのように思わせるらしい。

 

 

確かに、他人からアドバイスを求められて嫌な気分になることはまずないので、この結果には非常に納得。なんだけど、同じ論文で紹介されている別の実験によれば、自分が他人に頼み事をしているシーンを想像した被験者は、大半が「バカだと思われたに違いない」と感じたそうで、この主観と客観の食い違いには根深いものがあるようであります。

 

 

とはいえ、「恥」について研究しているテキサス大学のブレネー・ブラウン教授によれば、他人に弱みを見せられず無防備になれない人は、人生のチャンスを逃しまくって、自ら幸福になれる可能性をブロックしちゃう傾向が強いそうなんで、積極的に他人のアドバイスを求めていきたいところ。そのあたりに関しては、以下のTEDトークも参考になるかと思います。

 

 

credit: laughlin via FindCC


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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