ルックスが不釣合いなカップルが生まれる科学的な理由と、高嶺の花を落とすための唯一の恋愛戦略
一般的に、美女はイケメンと、それなりな顔の人はそれなりな相手と付き合う傾向がありまして、心理学では「同類交配」などと呼ばれております。
が、いっぽうでは人間の98%は環境によってパートナーの好みを変えることもわかってまして、ルックスが不釣合いなカップルが生まれるケースもしばしばだったり。ということで、「高嶺の花を落とすのに一番大事な要素はなに?」ってあたりを調べた実験(1)が出ておりました。
これはテキサス大学の研究で、まずは167組のカップルを集めて全員の会話を録画したんですね。その後、第三者に動画を見せて、すべての参加者たちのルックスを採点してもらったところ、
- 付き合い始めるまでの期間が短いカップルほどルックスのレベルは同じ
- 付き合い始めるまでの期間が長いカップルほどルックスのレベルに差がある
- 美男美女のカップルと不釣合なカップルには幸福度の差はない
って傾向がハッキリ出たそうな。つまり、付き合う前に友だちでいた時間が長くなるほど、不釣合いなカップルが生まれる確率も上がるんだ、と。このあたりは、「行動経済学的に正しい異性にモテるための方法とは?」や「『恋愛』の成功率を大きく左右する5つの状況」で取り上げた実験でも、ほぼ似たような結論が出てましたね。
研究者いわく、
他者とのコミュニケーションの時間が長くなるにつれ、最初の印象を超えた独自の印象を育むチャンスができやすい。(中略)昔ながらの言葉には、思った以上の真実がふくまれている。すなわち、「美は見る者の目に宿る」。そして、その真実は、時が経つほどに重みを増す。
とのこと。以前に書いた「『嫌われた相手を振り向かせる』5つの印象改善テクニック」にもあったとおり、ヒトの脳には
- フェイズ1:素早く自動的に反応する機能
- フェイズ2:注意深く慎重に判断する機能
といった2種類のモードが備わってまして、知り合ってばかりのときはフェイズ1だけが動作しがち。しかし、友だちの時間を増やすことでフェイズ2が起動して、より相手の魅力を慎重に判断できるようになるわけですね。
そんなわけで、高嶺の花を落とそうと思ったら、やはり顔見知りの期間を長くするのがベストな戦略でありましょう。まぁ、普通はその前にルックスが同じレベルの相手とくっついちゃう可能性が高いんですけどね(笑)