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筋肉をつけるだけじゃないんです。筋トレがもたらす4つのメリット

 

 

老若男女に筋トレをおすすめしております当ブログ。見た目がよい体を作るのに必要なのはもちろんですが、ここ数年は「筋トレは他にもメリットが多い!」って話がいろいろ出てきております。

 

 

というわけで、ここ数年の研究成果を以下にならべておきます。もちろん、いずれもまだデータ数が少ないんで「絶対確実!」って話じゃないんですけど、筋トレのモチベーションを高めるために使っていただければ(笑)

 

 

1.筋トレは頭脳とメンタルに効く!

ここんとこ、筋トレとメンタル改善の実験が増えていて面白いです。たとえば、

 

  • 糖尿病の患者さんに週2〜3回の筋トレをしてもらったら、6カ月で認知機能が大幅にアップ。日常的な気分も改善した(2014年,1)
  • 高齢者に週3の筋トレをしてもらったら、6カ月で脳の働きが改善した(2014年,2)
  • 1RMの70%ぐらいの軽い負荷で筋トレを行うと、不安症がガッツリと改善する(2014年,3)

 

みたいな感じ。これまで有酸素運動がメンタルに効くってデータはいっぱいあったんですが、近ごろは筋トレにも十分な効果が認められつつありますね。

 

 

その理由はいろいろありそうですけど、ストレス解消と炎症が減る効果の2つが大きそう。どちらも脳機能を改善する作用がありまして、自然とメンタルにも効くわけですね。

 



2.筋トレは脂肪肝を改善する

 いま日本で激増中なのが脂肪肝。肝臓がんや慢性疲労につながる症状で、日本だと健康診断を受ける成人の2~3割が非アルコール性の脂肪肝だそうな(4)。

 

 

が、2015年の実験(5)によれば、8週間の筋トレを行った参加者は脂肪の代謝が大幅に改善。通常、脂肪肝というと体重を減らさないと改善しないんですが、筋トレをすると体重が減らなくても肝臓の数値はよくなったんだそうな。

 

 

参加者が11人ぐらいの小規模な実験ではありますが、 2011年の論文(6)でも「筋トレで脂肪肝が改善したよ!」って結果が出てまして、なかなか有望なんじゃないでしょうか。どうやら、筋トレで酸化ストレスとインスリン抵抗性が改善するのが大きいみたい。

 

 

3.筋トレは慢性痛をやわらげる

えんえんと続く体の痛みにも、近年では筋トレの効果が認められております。2015年のレビュー論文(7)だと、線維筋痛症の患者さんに週2のペースで筋トレをしてもらったところ、15週間で大幅に痛みが減ったとか。

 

 

これはコクラン共同計画でも同じ結論(8)が出ていて、特に女性の痛みには効果が高い模様。筋トレは長期的に身体の炎症をやわらげる作用があるんで、結果的に痛みが減るんじゃないかと考えられております。

 

 

全体的に実験の質が低いのが難点ではありますが、まだまだ痛みの治療は難しいんで、とりあえず試してみて損はないのではないかと。

 

 

4.筋トレでも持久力は上がる

いままでは「持久力を上げたいなら有酸素運動だ!」って風潮でしたが、ここんとこは筋トレでもOKってデータが増えてきまして。

 

 

2014年のレビュー論文(9)などを読むと、筋トレでもランナーやスイマー、サイクリストの持久力やパフォーマンスは高められるらしい。持久力が大事なスポーツをやってる方でも、ぜひ筋トレをどうぞ。

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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