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グーグル研究「飲み物とお菓子を遠ざけるだけで不健康な間食が減らせる!」

Google 485

飲み物の場所を近づけると不健康な食事の量が69%も増える
グーグル社が「太りたくなきゃドリンクを遠ざけろ!」って実験(1)をやってて、ちょっとおもしろかったです。


これはグーグル社がセントジョセフ大学に頼んで実現した研究で、「従業員にヘルシーな間食をさせるにはどうすりゃいいの?」って疑問について調べたもの。Googleのニューヨークオフィスを実験場に使ったらしい。


実験デザインはシンプルで、

  1. グーグル社内のスナック置き場に、大量のチョコやナッツ類を置いておく
  2. スナック置き場から1.8メートルの場所にドリンクバーを設置
  3. もうひとつ、スナック置き場から5.5メートルの場所に別のドリンクバーを設置

みたいな感じ。そのうえで、400名の従業員たちの動きをすべて記録していったところ、

  • スナック置き場に近いドリンクバーを使った従業員は、遠いドリンクバーを使った従業員にくらべて、お菓子を食べる量が69%もはね上がった
  • ドリンクバーの影響は男性よりも女性のほうが大きい。男性の影響度は50%で女性は25%

って結果だったらしい。飲み物の場所を近づけるだけで、不健康な食事の量が69%も増えるってのはすごいですなぁ。



ドリンクを遠ざけるだけで不健康な間食が減らせる
研究者のおおまかな推計によれば、

  • 体重81キロの男性が1日3回ずつドリンクを飲む場合
    • 年間に81回ぶん余計な間食の量が増える
    • その結果、1年で1.1キロの体脂肪が増える計算になる

ってことだそうな。ドリンクの位置だけでも、1年にすると1キロ超の増量につながっちゃうわけですな。


研究者いわく、

今回の結果は、ドリンクとスナックの距離を離すだけでも、従業員やその家族のスナック消費量を減らせることを示している。簡単で安上がりで、副作用はなにもない。

 とのこと。ドリンクがお菓子に手を伸ばす心理的なトリガーになってるから、できるだけスナックから遠ざければ、自然と不健康な間食の量も減るって話ですね。こないだ紹介した「自分の家が『太りやすい環境』になってないかをチェックする100のリスト」にもあったとおり、不健康なものはできるだけ遠ざけておくに限りますなー。


ちなみに、過去にもグーグルはいろんな実験をやってまして、ちょっと前には「お菓子は透明な容器に入れないほうがいいよ」(2)とか「野菜クイズを出したら従業員が野菜をいっぱい食べたよ」とか、おもしろい成果を出しております。エラいもんですなぁ。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。