「体罰は子供に悪影響しかもたらさない」ってメタ分析が出たぞー
https://yuchrszk.blogspot.com/2017/07/blog-post_20.html?m=0
子供を叩くと問題が出る?
「体罰は是か非か?」みたいな問題が昔からありますが、そのへんをガッツリ調べたメタ分析(1)が出ておりました。
これはテキサス大学とミシガン大学の調査で、過去に行われた「子供を叩くとどうなる?」について調べた研究から160,927人のデータを分析したもの。50年におよぶ蓄積がまとまっていて、データの信頼性は高め。
ビンタは身体的な虐待と変わらない
使われたデータは観察研究とRCTの両方を使ってまして、短期と長期の両面から体罰の問題をチェックしとります。ここでいう体罰ってのは主に「平手打ち」のことで、「悪いことをした子供をビンタで叱り続けるとどんな影響が出るの?」 をチェックしたものとご理解ください。
で、結論を並べると、
- ビンタは子供を攻撃的な性格に変え、反社会的な行動を増やす!
- ビンタは子供にとって身体的な虐待と変わらない影響を持ち、メンタルヘルスも悪化させる!
- ビンタにポジティブな影響はなにもなし!
ってことで体罰は完全に無意味みたい。幼少期に父親から叩かれまくりながら育った私としては、非常に納得できる結論と申しますか。攻撃的にはならなかったけど、生来の不安症が悪化した気がするんですよねぇ…。
子育てで懲罰を使ってはいけない
研究者いわく、
子供への体罰は、あらゆる好ましくない結果を引き起こす可能性を高める。親の希望とは完全に逆効果でしかないのだ。
とのこと。にも関わらず、世界ではおよそ80%の親が日常的にビンタを使ってるそうで、なかなか困ったもんです。
今回の研究により、すべての親が体罰の悪影響に気づいてくれると望ましい。そのうえで、よりポジティブで懲罰に頼らずに、子供へ自制心を教える方法を使って欲しい。
ってことで、いま子育て中の方はぜひポジティブな方向でお願いします。私のように懲罰的な親に育てられた人は、認知行動療法か行動活性化療法で地道にメンタルを安定させていく感じで。