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真の快眠に必要なたったひとつの要素、それは「人生の目的」

Sleep

 

 人生の目的で睡眠の質があがる

当ブログではいろんな睡眠テクをご紹介してますが、新しい論文(1)は「真の快眠に必要なのは人生の意味だ!」みたいな話になってておもしろいです。

 

 

これはノースウェスタン大学の研究で、MARSとMAPっていうデータセットを使ったもの。どちらも、高齢者の脳の働きが時間によってどれだけ変化するかを調べた調査であります。サンプル数は825人で、平均年齢は79才だそうな。

 



 人生の目的が増すほど睡眠の質は上がる

まずは全員にPSQIのような有名なアンケートを配って、それぞれの睡眠の質をチェック。と同時に「人生における目的尺度」を使って、参加者がどれだけ自分の人生に満足しているかを調べたらしい。具体的には、

 

  • 過去に自分がしたことや、未来にしてみたいことを考えると、良い気分になる
  • 当てもなく人生を生きる人もいるが、自分は違うと感じる

 

みたいな質問に答えてもらったわけです。

 

 

そのうえですべてのデータをまとめたところ、

 

  • 「人生の目的」を持つ人ほど睡眠の質が高い!
  • 「人生の目的」が増すほど無呼吸症候群のリスクは下がる!(オッズ比0.630)

 

みたいな結果だったそうな。とにかく、人生の目的を持つ人ほどグッスリ眠ってる傾向が高いらしい。

 

 

人生の目的がカラダとメンタルを改善する

研究者いわく、

 

この現象が起きる理由としては、「人生の目的」を多く持つ人は、身体的にも精神的にも良好な状態にあるからだろう。(中略)たとえば、ある研究では、「人生の目的」が多い人ほどエクササイズをする傾向があり、病気の予防につながる行動を取る傾向がある(定期的に医師のチェックを受けたり、リラックスできそうな活動をしたりだ)。

 

とのこと。人生の目的が健康的なライフスタイルにつながり、結果として睡眠も改善されていくんだ、と。ありそうな話ですなぁ。

 

 

ヒトの幸福には人生の目的が大事ってのはここ数年よく聞く話で、人生の目的を持つと年収は上がるし寿命も伸びるしでウハウハだ!なんて研究もあっておもしろいもんです。ただし、「年収を上げるために人生の目的を持つぞ!」と考えるのは本末転倒なんで(笑)、パーソナルプロジェクト分析などを使いつつ、あくまで「自分の価値観にあった目的」を探すのが大事かと思われます。どうぞよしなに。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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