手軽に創造性を高めるにはビバルディの「四季」を聞くといいらしいよ
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4パターンの音楽を聞いたらどうなるか
「創造性がアップする音楽がわかったよ!」って研究(1)がおもしろかったんでメモ。これはラドバウド大学の実験で、155人の男女を対象にしたもの。まずは全員を4つのグループにわけて、それぞれに4パターンの感情を引き起こすような音楽を聞いてもらったらしい。それぞれYou Tubeにリンクを貼っときますのでご参照ください。
- 落ち着き:サン=サーンス「動物の謝肉祭」
- 幸福:ビバルディ「四季」
- 悲しみ:サミュエル・バーバー「弦楽のためのアダージョ」
- 不安:ホルスト「火星、戦争をもたらす者」
で、それぞれのグループは、音楽を聞きながら創造性のテストを実行(レンガの新しい使い方を考えてみてください、みたいなやつ)。どの曲を聞いたときにもっとも良いアイデアを思いつくかをチェックしたんですね。
創造性アップにはビバルディが最強だった
その結果は「四季」の圧勝でありました。具体的なグラフは以下のとおりで、右が「なんの音楽も効かなかったとき」の創造性レベルで、左が「四季を聞いたとき」の創造性レベル。そこまで劇的な変化ではないものの、パキッとした差は出てますねー。研究者いわく、
“幸福な音楽”(ポジティブな気分や高揚感をもたらすクラシック音楽のような)は、何も聞かない状態にくらべて拡散思考を増やしやすい。その代わり、収束思考には変化をあたえない。
とのこと。「拡散的思考」ってのは1つの問題に対して複数の解答を思いつく能力で、要はいろんなアイデアを思いつくかどうか。くわしくは「気が散りやすい人ほど創造性が高い」などをどーぞ。
逆に収束思考ってのは複数の問題から1つの解答を導き出す能力のことで、くわしくは「良いアイデアが欲しいときは、最近の出来事を細かく思い出してみるといい」などをどーぞ。基本的には、なんかの企画を考えなきゃいけないときは拡散思考が必要で、その企画を現実化する段階では収束思考が大事って感じですね。
ハッピーな曲で忍耐力と柔軟性が上がる
さらに研究者いわく、クリエイティブな発想を生み出すためには、忍耐力と柔軟性の両方が必要となる。そして、問題の種類や状況によって、忍耐力と柔軟性の比重は変わっていく。
ある問題については、いくつかの可能性や視点を粘り強く掘ったほうが有効だろう。しかし、状況が行き詰った場合は、そも問題を深く掘るよりも、どこか別の場所を掘ったほうがいいかもしれない。
とのこと。ハッピーな音楽を聞くと、問題に取り組む際の忍耐力と柔軟性の両方が高まるんだ、と。以前から、新しい発想には脳がリラックスモードに入ってないとダメ!って話はありましたんで、この見解にも納得といいますか。
この実験では「四季」を使ってますけど、とりあえず自分が良い気分になれそうならいいみたいなんで、アイデアが欲しいときは陽気な音楽を聞いてみちゃいかがでしょうか。と思って自分のライブラリを見たら、 ロマ音楽ぐらいしか明るい曲が入ってなくてビビりましたが(笑)