トウガラシの辛味成分で運動のパフォーマンスがあがるかも?
カプサイシンはダイエットには効かないが……
ちょっと前に「カプサイシンをダイエットに使うのはムダ」って話を書きましたが、「運動のパフォーマンスアップには使えるかも!」って話(1)が出ておりました。
ざっとおさらいすると、カプサイシンってのはトウガラシなどにふくまれる辛味成分。代謝を上げる効果が高いと言われてて、昔からダイエットサプリなんかによく使われてきたんですな。
カプサイシンでランニング能力があがる?
が、残念ながら、カプサイシンのダイエット効果については「ショボい」って結論が優勢。ダイエットサプリとして使うのはオススメできない、ってのが現時点までの結論でありました。
さて、新しく出たのはサンパウロ大学の実験で、「カプサイシンの刺激で運動の能力がアップするんじゃないの?」ってとこを調べたもの。参加者は10人の男性で平均年齢は23.5才であります。
実験では全体を2つのグループにわけまして、
- カプサイシン12mgを服用
- カプサイシンに風味が似たニセのパウダーを飲む
って状態で、45分後に1500メートルのランニングをしてもらったんだそうな。
カプサイシンでタイムと疲れが改善した
そのうえで全員の時間を計測したら、以下のグラフのようになりました。左が1500メートル走の平均タイムで、左が主観的な疲労感(rate of perceived exertion)になっております。
というわけで、カプサイシンを飲んだ方がタイムが縮まり (371.6 + 40.8秒 VS. 376.7 + 39 秒) 、主観的な疲労も少なかったみたい(18.0 + 1.9 VS. 18.8 + 1.3)。ただし、いっぽうで乳酸の数値は両グループとも変わらなかったとのこと。
このような違いが出た理由は不明ながら、おそらく、事前にカプサイシンを飲んでおくことで脂肪の燃焼が高まって、エネルギーに変換しやすかったのが原因と考えられます。カプサイシンの代謝アップ効果は、ダイエットにまでは効かないものの、運動のエネルギー効率アップには役立つのかも。
まぁ、このデータだけで「カプサイシンで運動能力アップ!」とはとても主張できないものの、なんかおもしろい特性は持ってそうだなーという印象。試してみようかなぁ。