口ベタでも「親友」を作るためにはどうすればいいのか?の科学
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「友人大事! 寿命も延びる!」ってのが現代科学の結論なわけですが、新しい研究(1)は「友だちを作るにはどれだけの時間が必要なの?」ってところを深掘りしてておもしろかったです。
これはカンザス大学の研究で、429人を対象にしております。どんな研究だったかと言いますと、
- オンラインで「過去6カ月のあいだに新しい町に引っ越した人」を集める
- 参加者に「新しく出会った人との関係性はどう変わりましたか?」を定期的に尋ねる
- 新しい友人と一緒に過ごす時間、仲が深まったかどうかを分析
- 友だちを作るのに必要な時間がわかったよ!
みたいな感じです。でもって、どんな結果が出たかと言いますと、
- 平均で50時間ほど会えば、だいたい「時々顔を合わせるぐらい友人」(casual friend)になる
- 平均で90時間ほど会うと関係性がアップグレードし、「気の合う友人」になる
- 「親密な友人」(close friend)になるまでは平均200時間ほどかかる
って感じです。とりあえず200時間をめどに会いまくれば、かなーり仲が良くなれるみたいっすね。逆にいえば、これだけ顔を合わせても親密になれないようであれば、なんからの問題があるのかもですな。
ただし、もちろん「一緒に時間を過ごせば誰とでも仲良くなれる!」ってわけではなく、研究者は人間関係を2つに分けております。
- 選択的人間関係:明確な意思をもって「あの人と会話したい」と思いながら出会うタイプのコミュニケーション
- 閉鎖系人間関係:環境のせいで会わなきゃいけない相手。同僚とか近所の人とか
当然、いくら会社の同僚と200時間を過ごしても、そこにハッキリした意思がないと親密な友人関係を結ぶのは無理な話。お互いになんらかの意思がないと、親友に進むのは不可能であります。
で、個人的にこのデータでおもしろかったのが、
- 「一緒に過ごす時間」は親密さと相関があるが、「一緒に話した量」は親密さと相関がない!
って傾向も出てるとこですね。つまり、どんなに口ベタで無口な人でも、とりあえず「この人と仲良くしたい!」って意思をもって付き合う時間を増やせば仲良くなれるわけですな。これはコミュニケーションが苦手な人にとっては朗報ではないかと思われます。