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リラックスに欠かせない脳内物質「GABA(ギャバ)」を増やすかもしれないハーブ5選

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当ブログでは、たまにGABA(ギャバ)の話を書いてたりします。GABAは脳の神経伝達物質のひとつで、神経が過剰に興奮するのを抑えてくれるんですな。


そんなわけで、GABAはリラックスのためには必須でして、こいつが減少すると不安や不眠が悪化したりするんですよ(1)。ぜひ積極的にGABAは増やしておきたいわけです。


といっても、GABAって口から入れても脳に届かないので、サプリはオススメできないのが正直なところ。GABAを増やそうと思ったら、間接的に脳内の量をアップさせるように働きかけるのが得策でありましょう。

というわけで、ここでは脳内のGABAを増やすのに役立つかもしれないハーブ類をいくつかまとめておきます。正直まだ研究が浅い分野なので、動物実験レベルなものも多いんですが、取り急ぎ参考までに。


1.カヴァ

まずは当ブログでもおなじみのカヴァを推奨しておきましょう。南太平洋の島国で昔から医療用に使われてきたハーブのひとつであります。


カヴァは実に6種類もの向精神物質をふくんでるんですが、おそらくはカヴァインってのがGABAには効いているのだと思われます(2)。ヒトを使った実験も多くて、不安、不眠、認知、緊張などへの効果はお墨付き。特に不安を減らす効果については他のハーブよりも確実に上だと考えられてたりします。GABAを増やしたいならまずは試してみるといいかも。



2.マグノリア樹皮

マグノリア樹皮は東洋医学でよく使われてきたハーブ。GABAの受容体に作用する働きがありまして、やはり不安、鬱などに効果を発揮してくれるんですな(3,4)。カヴァに比べるとヒトを対象にしたデータが少ないのが難点ですが、いまいちカヴァが合わなかった場合は選択肢に入れといても良さげ。



3.バレリアン

当ブログでは快眠サプリとしておなじみなんですけど、近年ではGABAの量を調整する働きも示唆されてたりします(5,6)。もっとも、いまのところバレリアンは快眠の効果を示したデータが主で、ヒトを対象にGABAが増えるかどうかを調べた実験は少なめ。カヴァとの合わせ技で使ってみるのがいいかも。



4.スカルキャップ

こちらは古代中国で使われてきたハーブで、かなり抗酸化能力が高め(7)。一部のレビュー論文(8)なんかだと、不安対策のほかにも認知機能の改善にもいいんじゃないの?などと言われてたりします(まだ確定的じゃないけど)。


スカルキャップもGABAのレセプターに働きかけることがわかっていて(9)、かなり抗不安ハーブとしては有望な感じ。現時点では19人を対象にした実験(9)しかないのでアレですが、抗酸化作用を狙って使うのもいいかもしれませんね。



5.レモンバーム


これまた当ブログでは快眠ハーブとして何度か紹介したきた一品。ポリフェノールやテルペンやらサイコアクティブな物質がいろいろ入ってますけど、GABAに効くのがロスマリン酸ってやつ。こいつが間接的にGABAの量を増やしてくれることがわかってるんですな(10)。


ヒトを対象にした実験もそれなりに多め(11,12)でして、不安、ストレス、記憶力改善、気分の改善などには良い成績が出てたりします。カヴァの次ぐらいにポテンシャルは高いかも。



まとめ
ってことでいくつかあげて見ましたが、とりあえずデータ量と即効性でいえばカヴァが一番で、次にレモンバーム、スカルキャップあたりですかねぇ。もっともカヴァは長期連用には向かない(肝臓に負担があるから)、もっとマイルドに行きたいならレモンバームがいいのかもですなぁ。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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