保湿クリームと化粧水を使う正しい順番とは?っていうか、そもそも化粧品って必要なの?問題
「美肌を作るにはどうすればいい?」みたいな研究はいろいろあるんですけども、だいたい一種類のスキンケア商品しか試さないのが難点。日焼け止めの研究だったら日焼け止めしか検証しないし、保湿クリームの研究だったら保湿クリームしか試さないケースが多いわけっすね。
その点で新しいデータ(1)は、「保湿クリームとか化粧水ってどんな順番で使えばいいの?もしかしたら単体でも効果があるの?」みたいな問題を調べてくれててためになります。実は、複数のスキンケア商品を一度に試した実験って少ないんですよね。
これはペン州立大学の実験で、20人の女性を対象にしたもの。3つのプロダクトを用意して、それぞれがどれぐらい肌の保湿に効くのかを調べてくれております。
- 保湿クリーム(主成分はシアバターとプリンセピアオイル )
- 化粧水(水とペンチレングリコール、スベリヒユエキスなどを使用)
- ミネラルウォータースプレー
実験では、まず全員の肌質を「ドライスキン」と「ノーマルスキン」の2つに分けて、各プロダクトを8つのパターンで使うように指示したそうな。
- 化粧水のみを2時間おきに使う
- クリームを塗って、次に化粧水を使う
- 化粧水だけを1回使う
- クリームだけを1回使う
- クリームを塗って、次にウォータースプレーを2時間おきに使う
- 何もしない
- クリームと化粧水を2時間おきに使う
- 化粧水を使って、次にクリームを塗る
その後、表皮の保湿レベルを2時間おきにチェックして、どの組み合わせがベストなのかをチェックしたらしい。この時、室温は22度で湿度は50%になるように調整したとのこと。なんともありそうでなかった実験ですねぇ。
というわけで、とりあえず結果のポイントを箇条書きでまとめておきます。
- とりあえず、「クリーム→化粧水」「化粧水→クリーム」「クリームだけ」の場合は、どれも同じように保湿効果があり、時間とともに同じように下がる
- 化粧水だけの場合は肌のうるおいが上がらないので、ひたすら重ねて使うしかない
- 化粧水を2時間おきに使えば当然肌の水分量は上がるが、それでも8時間後にはクリームを使った場合より水分量は低くなる
- クリームとウォータースプレーを使うと、肌の水分量は逆に下がる
みたいな感じです。つまり、ここから何がわかるかと言いますと、
- クリームと化粧水を使う順番はさほど大事ではない
- というか、クリームだけでもよくないか?
ってことですね。なにせ化粧水だけを使った場合は20%ちょいしか水分量が上がらないのに対し、クリームを使ったら軒並み70〜80%ぐらい水分量が上がりまして、8時間後も40〜50%のラインをキープし続けてるもんですから。いったい化粧水とはなんだったのか、と。
まぁこれは特定の化粧水を使った実験なんで、他の商品だったらどうなるかはよくわからないところではあります。まぁ個人的にはあいかわらずのワセリン派なので、化粧水にはこだわらないつもりなんですが。