炭入りの歯磨き粉って意味があるの?本当に歯にいいの?みたいな話
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炭が入った歯磨き粉ってあるじゃないですか。スミガキみたいに歯磨き粉に炭粒が入ったタイプの商品で、「炭が汚れを吸着!」みたいに宣伝してるやつです。
確かに、炭にはなんとなくよさげなイメージがありますんで、つい買ってみたくなっちゃうわけですが、直近のでデータ(R)では「やめときなはれ!」って結論になってました。
これはマンチェスター大学などの研究で、チームはこんな風に申しておられます。
炭入りの歯磨き粉やパウダーは流行のデンタルケア商品で、歯についたステインを取り除き「ホワイトニング」の効果が高いという。その人気は世界に広がりつつあり、イギリス、アメリカ、日本、インド、タイ、リトアニア、オーストラリア、香港、中国、韓国、スイスなどで生産されている。
よく知りませんでしたが、炭系の歯磨き粉ってこんなに有名だったんですね。
ってことで、研究チームは過去に出た「炭歯みがきの効果」に関する論文を漁ってくれまして、全部で15件の内容をまとめてくれております。炭歯磨きのメリットを調べたものとしては、いまんとこ最良じゃないでしょうか。
で、そこでわかった話をまとめてみると、こんな感じです。
- とりあえず、炭が入っているから良いっていう証拠はゼロ
- あと炭系の歯磨き粉ってフッ素が入ってないケースが多いから、そこが辛いよなぁ(全体の8%ぐらいにしか入ってない)
- というか、炭って研磨剤に似たような働きをするから、エナメル質に悪影響がある可能性のほうが高くないか?
- もっと言えば、炭の粒って超細かいから歯とか歯ぐきにこびりつくこともあるよね。これが虫歯に入っちゃったら目も当てられないでしょ
- いまのとこ、たいていの商品は「ホワイトニング効果」「歯の再石灰化」「抗菌」みたいな効果を宣伝してるけど、どれも証拠はゼロ
ということで、どうも炭入りの歯磨きは効果がないどころか、悪影響のほうがデカい可能性が高いみたい。そうだったのか……。
研究チームいわく、
消費者たちは、炭入りの商品を買う前に、必ずくわしい成分をチェックすべきだ。フッ素、カルシウム、リン酸などのエナメル質を守ってくれる成分が入っているかどうかは確認してほしい。
とのこと。いずれも定番の成分ではありますが、結局のところ良い歯磨き粉ってのはそういうことなんでしょうなぁ。
そんなわけで、現時点で炭入りの歯磨き粉を選ぶ理由はなさげ。以前にも書いたとおり、1450ppmのフッ素が入った歯磨き粉を選んどくのが無難だなーとか思うわけです。