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脳波計ヘッドバンド「Muse S」で睡眠の質は上がるのか?



 

muse s」って瞑想ガジェットを買いました。購入は公式サイトからで、お値段349.99ドル。

 

 

これはかつて使ってた「ミューズ(muse)」の後継機で、脳波を計測して瞑想の進み具合を測定しよう!みたいなアイテムになってます。

 

新機種はなにが違うのかと言いますと、

 

  1. 伸縮性のバンドになったので携帯しやすい(前はプラスチックのヘアバンド型だったんで持ち運びが大変だった)

  2. 安眠サポート機能がついた

 

ってのが大きいポイントっすね。特におもしろいのが2つ目で、睡眠中の脳波の変化をチェックして、それに適したサウンドを流してくれるって仕組みになってます。いいですねー。

 

 

で、新型のコアパーツはマッチ箱サイズで、ここにセンサーとブルートゥース機能が付いてます。

 

 

伸縮性のヘアバンドには脳波を計測するための器具がついてて、ここにコアパーツを取り付けて使う仕組み。

 

 

全てまとめると、ANKERの小型充電器の袋に入るサイズになったりします。こりゃあ持ち運びに便利っすなー。

 

 

で、これを頭に巻き付けて使います。バンド部分の肌ざわりは良好で、特にストレスがなくていいっすね。

 


 

瞑想中の動作は前機種と同じで、気分が落ち着いてくると鳥の鳴き声が増えてきて、集中が乱れると聞こえてくる雨音がデカくなります。最後に鳥の数が多ければ多いほどいいわけっすね。

 

 

新機能の「睡眠サポート」は、いくつか用意された快眠音声から良さげなものを選ぶ仕組み。ボディスキャン瞑想などで全身の緊張を解いて睡眠に誘導していく感じっすね。

 

 

でもって、さっそく夜中に使ってみてどうだったかと言いますと、

 

  • 目が覚めたらヘアバンドが外れて計測できない!

 

という問題に襲われてしまい、購入から3週間がすぎてもまともに計測できないでおります……。入眠時の瞑想ガイダンスのおかげですぐに寝付けたのはよかったものの、その後で知らないうちにバンドをむしり取ってるらしい。考えてみれば、夜中に知らずのうちにTシャツを脱いじゃうぐらい締め付けが苦手な人間なので、ヘアバンドをまともにつけ続けられるわけがないんすよね……。んー、これだとあんま私には新機能の意味がないな………。

 

 

あと、この手のフィードバック系ガジェットについて最近思うのは、「本来の瞑想を判断するのは無理じゃないかなー?」ってことですね。「muse s」の仕組みだと、気分がどれぐらいリラックスできてるかを判断するにはいいと思うものの、本来の瞑想ってのは、

 

  • 集中がそれがところを、どれだけまた意識を戻せるか?
  • どんだけ自分の感情や思考に反応せずに見つめられるか?

 

がポイントなので、実際のところは「身体がリラックスできているか?」はあんま関係ないんですよね(近似値ではあるかもしれんですが)。

 

 

そこらへんもふくめると、瞑想トレーニングというよりは、リラクゼーション反応検知器具として使ったほうがいいんだろうなーとか近ごろは思っております。まぁリラクゼーション反応はストレス対策に欠かせないポイントなので、そこが鍛えられるだけでもすばらしいですし。

 

 

ってことで、私には「muse s」の真価が判断できないので、推奨も非推奨もいたしません。もし睡眠機能をちゃんと試せた方がいたら、ぜひ感想を教えていただけると幸いです。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。