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緑豊かな渋谷の和素材フレンチ『jinen.(ジネンドット)』は美味くて体にもよさげ


その昔、飯田橋に『INUA(イヌア)』ってレストランがあったんですよ。めちゃくちゃ発酵食にこだわった店で、キッチンの奥に置かれた大量の発酵器を使い、肉やら魚やらフルーツやらをつねに熟成させている超おもしろい店だったんですよ。

 

 

賛否両論あるお店だったんですが、この発酵へのこだわりが個人的に好き。が、予約さえ取れれば再訪したいと思っていたところ、コロナ禍のせいで、残念ながら閉店してしちゃったんすよね。

 

 

が、近ごろ、そこの立ち上げメンバーかつ、世界一のレストランことデンマークの『noma』を経験された加藤シェフ(弱冠30歳)が2021年の秋に渋谷にオープンした『jinen.(ジネンドット)』へ行ってまいりました。

 


 

南平台の閑静な邸宅をリノベーションした室内は全面ガラスの向こうには、鮮やかな緑が広がります。「ここは軽井沢か?」と錯覚してまう最高のシチュエーション。

 

 

料理はおまかせコース(31900円)のみ。

 

 

甘みがでるまでじっくりしっとり焼き上げた新玉ローストのキャビア乗せに、

 



透きとおっているのに驚くほど旨味が凝縮された濃厚な桜海老のコンソメスープ、

 

 

そろそろ旬が終わってしまうホタルイカに山菜のクスクス、

 


 

スペシャリテはカリフラワーのムニエルに鶏ブイヨンのバターソース(+リゾット)

 

 

低温料理の桜鯛に、めずらしいエゾジカのタン、ハツ、ヒレ、

 

 

しっかり蛤の出汁を感じるカッペリーニ。

 

 

〆のタケノコご飯は絶品でほぼ食べ放題だったので2合くらい食してしまいました。ガハハハ。

 

 

チーズ盛り合わせに、3段階で出てくるデザートまで堪能。

 

 

全体的に、奇をてらわず素材の持ち味を存分に活かした料理ながら、しっかりとフレンチのソースが効いている。シェフいわく、とくにコンソメスープはINUAの技法を取り入れているそうな。

 

 

害獣問題の対策のために牛肉ではなく10年来、同じ猟師の方から仕入れている北海道のエゾジカのみ使う、またおなかを膨らませるだけのパンは出さない(後半の炭水化物で調整)などのポリシーも好感度が高いです。

 

 

エゾジカの味は四季で変わり、春はあっさりめ、夏はさらにあっさりで、秋冬はこってりしてくるのだそうで、また行く。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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