壊れた人間関係を修復するテクニック トップ14
「人間関係を改善するベストな方法はこれだ!」みたいなデータ(R)が出ておりました。この研究は、おもに恋愛パートナーとの人間関係にまとをしぼったもので、交際中の相手とケンカしたあとで、どのような方法を使えばもっとも2人の仲が修復するのかを調べてくれたわけです。
まずは、ざっくり実験の概要をまとめておきますと、
- ひとつめの実験では、290名の男女を集めて「パートナーとの関係を改善するために、過去に行ったこと、または今後行いそうなことをいくつか書き出してください 」と質問。その答えをまとめて、81の「仲直り行動リスト」を作る。
- 続いて、511名の男女を集めて上のリストを見せ、「あなたが恋愛パートナーとの関係を修復するために、これらの行為をどれぐらい行うか教えてください」と質問。みんなが、仲直りのためにどんなことをよくしているのかをチェックする。
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最後に、367名の男女を集め、上のリストから、実際に関係を改善するのに有効なものを評価してもらう。
みたいになります。この種の研究としては、わりと多めのサンプルを使って、「どんな方法が人間関係の改善に効くのか?」をチェックしたんですね。
みんながよく使ってる「仲直りテクニック」トップ14
では、結果を見てみましょう。まずは、多くの人が「パートナーとケンカしたときに、よく使ってます」と答えた仲直りテクニックのランキングです。以下、使用の頻度が少ないものから多いものの順に並べております。
- 14位 見た目の改善(ファッションを変える、ダイエットするなど)
- 13位 自己啓発(より良い配偶者になる方法を学ぶために、カウンセリングを受けたり、セラピーを受けたりする)
- 12位 譲歩と妥協をする(寛容と忍耐を身につけて相手に接する)
- 11位 黙り込みや不機嫌をなくす(嫌なことがあっても愛想よくするように意識する)
- 10位 自分を大切にする(セルフケアや自分のストレス解消に取り組む)
- 9位 自制心を働かせる(冷静に穏やかに反応する、悪い習慣を改めるように意識する)
- 8位 自分への批判を受け入れる(ネガティブなフィードバックを受け入れ、問題解決力を磨く)
- 7位 パートナーにもっと余裕を与える(自由を与え、友人と過ごす時間を与える)
- 6位 愛を伝える(頻繁に愛していると言う)
- 5位 信頼関係を築く(正直で誠実に行動する)
- 4位 一緒の体験を増やす(デート、旅行など)
- 3位 パートナーにもっと興味を示す(一緒にいる時間を増やす)
- 2位 一緒に悩みを相談する(悩みや心配事を相談する姿勢を持つ)
- 1位 相手のニーズを理解しようとする(相手の気持ち、考え、望みに注意を払う)
実際に効果が高い「仲直りテクニック」トップ14
続きまして、評価の結果を分析して、「実際に仲直りの効果が高い」と判断されたテクニックのトップ14です。こちらも効果が低いものから高いものへとランクづけしております。
- 14位 見た目の改善
- 13位 自己啓発
- 12位 黙り込みや不機嫌をなくす
- 11位 自分を大切にする
- 10位 譲歩と妥協をする
- 9位 自制心を働かせる
- 8位 パートナーにもっと余裕を与える
- 7位 一緒の体験を増やす
- 6位 信頼関係を築く
- 5位 自分への批判を受け入れる
- 4位 パートナーにもっと興味を示す
- 3位 愛を伝える
- 2位 相手のニーズを理解しようとする
- 1位 一緒に悩みを相談する
ということで、全体的には、みなさん実際に効果があるテクニックを、普段の生活でも使っているんじゃないでしょうか。でもって、上位のテクニックを見てますと、結局は「相手にフォーカスしたアプローチほど有効なんだろうなー」って印象ですね。具体的には、
- パートナーにもっと興味を示す
- 相手のニーズを理解しようとする
- 一緒に悩みを相談する
などのアプローチについては、恋愛相手との関係修復だけでなく、友人や上司との関係修復にも効くことがわかってますので、積極的に取り入れていきたいところです。
ひとことで言えば、「人間関係を修復したいならコミットメントを示すの大事!」ってことで、このあたりは「人間関係が壊れる主な原因は コミットメントの欠如だ!」とする先行研究の知見と一致してますね。具体的なやり方を申し上げますと、
- 自分が味わった日々のトラブルや問題などを積極的に話してみる。
- 相手の個人的な問題や人間関係の問題も積極的に聞いてみる。その際は、ひたすら共感的になり、相手の意見をジャッジしない。
- 配偶者の欠点をもっと受け入れるように心がけ、愛情表現をひんぱんに行う。
- 一緒に教室に通ったり、新しい場所へデートに出かけたり、旅行に行きまくる。
あたりはかなり有効な方法だと申せましょう。特に上の2つは、恋愛パートナー以外との関係修復にも効果が高いと言えますんで、ガンガン使っていきたいところです。