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「高タンパクプチ断食」なら体脂肪と食欲がガッツリ減るんじゃないか?説

 


高タンパク食にはメリットが多い!」ってのは有名な話。同時に「プチ断食にもメリットが多い!」というのも有名な話。

 

 

それならば、高タンパク食とプチ断食を組み合わせた、らかなり良い感じになるのでは?ってことで、そのへんを調べたデータ(R)が出ておりました。

 

 

これがどんな実験だったかと言いますと、まず肥満体型で普段はほとんど運動をしていない男女39名を集め、以下のようなカロリー制限食のうちどちらかを8週間続けて摂取するように指示したそうな。

 

 

  1. 心臓に優しい食事:1日の総エネルギー摂取量を女性1,200kcal、男性1,500kcalに設定。カロリーの50~60%を炭水化物、35%以下を脂質、残りのカロリーをタンパク質に割り当てる。1日の食物コレステロールを200ミリグラム未満、1日の繊維を20~30グラム、1日の糖分を50グラム未満とする。



  2. 高タンパクプチ断食:1日の総エネルギー摂取量を女性1,350~1,500kcal、男性1,700~1,850kcalに設定。カロリーの35%を炭水化物、35%をタンパク質、30%を脂肪とする食事を週5~6日食べる。その他、1日の総エネルギー摂取量を400~500kcalにする日を週1~2日作る。

 

 

どっちも1週間の総カロリーはそろえつつ、高タンパクプチ断食グループは、1日に摂取するタンパク質の量とカロリー量を変動させたわけですね。ちなみに、参加者の平均体重から推測すると、高タンパクプチ断食の参加者は、1日あたり体重1kgあたり約1.4gのタンパク質を摂取していたことになります(別グループは1日約0.8gぐらい)。そう考えると、別に極端な高タンパク食でもないですな。

 

 

さらに、みんなの身体活動は加速度計を使用してモニターしつつ、食事の摂取量も食事日誌でチェックしたところ、8週間後には以下のような変化が見られました。

 

 

  • どちらのグループとも、すべての体組成が改善したが、体重(-8.2kg vs. -5.0kg)、総体脂肪(相対減少率-8.5% vs. -4.3%)、内臓脂肪(相対減少率-33% vs. -16.8%)、筋肉量(相対増加率 5.7% 対 3%)は、高タンパクプチ断食グループのほうがガッツリ改善していた。

 

  • 血圧と血中脂質は、どちらのグループとも同じぐらい改善した。

 

  • 高タンパクプチ断食グループは、食欲が大幅に減少していた(-40% vs. 2.4%)。

 

 

このデータを見ると、高タンパクプチ断食グループのほうが食欲がガクンと減り、そのおかげで体重が減りやすくなり、そのわりに筋肉が増えていたらしい。高タンパクで食欲が減りやすいのは有名ですが、プチ断食と組み合わせることで、さらに効果が出るのかな?という気もしますが、まぁこの研究だけだと何も言えないですね(プチ断食でそこまで違いが出るのかは謎なんで)。

 

 

ということで、高タンパクプチ断食には、それなりに見どころがありそうなので、気になる方はどうぞ。この研究で使われた食事の例を並べておくので、実践したい方は参考にしてくださいませ。

 

 

  • 朝食(06:00-08:00)

    • 高タンパクプチ断食:ミールリプレイスメントシェイク(350~450kcal、タンパク質30~36g)、カフェイン飲料+抗酸化物質&アダプトゲンミックス(20kcal)

    • 心臓に優しい食事:オートミール、フルーツ、牛乳、卵、全粒粉トースト、コーヒー(350~400kcal、たんぱく質15~20g)

 

 

  • 昼食(11:00〜13:00)

    • 高タンパクプチ断食:動物性または植物性タンパク質を含む液状の食事代替シェイクまたは野菜(350kcal、タンパク質30~36g)

    • 心臓に優しい食事:動物性または植物性タンパク質入り全粒粉ピタサンド、リンゴ、スキムミルク(350~400kcal、タンパク質15~20g程度)

 

 

  • 軽食(14:00~16:00)(男性のみ)

    • 高タンパクプチ断食:グリークヨーグルト、フルーツ(200kcal、たんぱく質20g)

    • 心臓に優しい食事:ヨーグルト、フルーツ(200kcal、たんぱく質10g)

 

 

  • 夕食(17:00~19:00)

    • 高タンパクプチ断食:動物性タンパク質、野菜、ナッツ、ドライフルーツ、オリーブオイル、牛乳(450~500kcal、タンパク質30~36g)

    • 心臓に優しい食事:全粒粉、動物性または植物性タンパク質、野菜、ナッツ、ドライフルーツ、オリーブオイル、牛乳(450~500kcal、タンパク質20~25g程度)

 

 

  • 夜食(21:00~22:00)

    • 高タンパクプチ断食:プロテインシェイク/バー(225~250kcal、タンパク質20g)

    • 心臓に優しい食事:牛乳、クラッカー(225kcal、たんぱく質10~15g)

 

 

  • プチ断食の日の食事

    • 抗酸化植物性パウダーを1日4回(160kcal)

    • 植物性ハーバルアダプトゲン粉末を1日2回(40kcal)

    • コラーゲンボーンブロスを1日2回(45kcal)

    • 低糖質プロテインクラッカー1日1回(100kcal)

    • 電解質飲料を1日1回(20kcal)

    • オプショナルフーズを1日1回( ダークチョコレート、抗酸化カフェイン飲料、ナッツバー、野菜・果物、ナッツ・シードミックスなど。すべてのオプションは50kcal以下)

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。