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幸福になりたい者、一切の希望を捨てよ

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おおげさなタイトルですいません(笑)。エコノミックジャーナルに出てた「ときに希望は人間を不幸にする」って内容の論文が面白かったのでメモしておきます。



 

これはドイツで行われた研究でして、過去25年間のデータを調べたところ、長いあいだ無職だった人は、定年をむかえたあとのほうが幸福度や人生の満足度がアップすることがわかったというんですな(ドイツの定年は67歳)。



仕組みは簡単で、定年前は「いつか職につけるかもしれない」って望みがあったのが、定年後はその希望が消えることでストレスから解放されるから。希望が逆に呪いになってたわけですね。


この現象は、以前に「なぜ目標設定をしても上手くいかないのか?」でも書いた、大きな目標を持つと失敗したときの精神ダメージが大きくて逆にモチベーションが下がるって話や、「タモリと初期仏教」で引用した「『夢なんか語らねえんだ』と。夢があるから絶望があるわけですから」って発言に近いものがありますねぇ。


ちなみに、アメリカの有名な仏教徒であるペマ・チュードゥンさんは、「すべてがうまくいかないとき」のなかで「冷蔵庫に『望みを捨てること』と貼っておこう!」ってアドバイスを述べております。初めて読んだときは「なんじゃそれ!」と思ったもんですが、意外と理にかなった方法なのかもしれませんですね(笑)


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。