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現代人の大半は、実は昔よりも自由な時間が増えている!


ワシントン・ポスト記者のブリジッド・シュルテさんが書いた「忙しすぎ!(Overwhelmed)」は、「なんで現代人はこんなに忙しいの?」をテーマにした面白い一冊。

 



本書によると、イギリス人の約80%が「忙しすぎて、友だちと遊ぶヒマも寝る時間もない」と答えたとか。働き過ぎでは負けていない日本でも、同じような結果になりそうですな。


で、面白いのは、本書が指摘する“忙しさの原因”です。ざっくり一言でまとめると、

 

忙しさはすべて幻想だ!実はあなたは、いままでよりもずっと自由な時間を持っている!

 

というものなんですな。つねに時間に追われてヒーヒー言ってるわたしからすれば、「そんなアホな!」って話ですが、もちろん根拠はあるわけです。

 

ここで引き合いに出されるのが、社会学者ジョン・ロビンソンの研究。時間の使い方に関する研究の第一人者だそうで、周囲からは「時間の父」とも呼ばれる超エラい人らしい。


ジョンさんは、被験者がつけた行動記録を詳細に調べたそうで、その結果、実は現代人はいままでになくヒマな時間を持っていることがわかったんだそうな。以下、引用。

 

ジョン・ロビンソンによれば、ほとんどのアメリカ人は、いままでよりも働く時間が増えたと感じている。しかし、本当は違う。

 

アメリカのみならず、世界中の人が実際に仕事に費やしている時間の合計は、過去40年間でまったく増えていないどころか少なくなっていることが、行動記録を使った研究で明らかになったのだ。


実際のところ、現代人の自由時間は増えていた! ちょっとビックリな結論ですけども、かなり精度の高い研究のようでして反論するのは難しそう。


じゃあ、なんで現代人はやたら忙しさを感じているの? って話ですが、長くなりそうなんで続きは後日にします。ではまた〜。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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