頭でイメージしやすい目標を立てたほうが成功率は高まる
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/02/blog-post_8.html?m=0
「目標を達成する方法」について何度も書いております当ブログ。今日は、新たにペンシルベニア大学から出た論文(1)についてのお話であります。
これは、カリフォルニアの病院を対象にした研究で、組織おける効果的なビジョンの作り方について調べたもの。すると、大半の病院では、おおまかに2種類の目標設定を行っていたらしい。
- イメージしにくい目標:「すべて患者に対して最高の処置を行う」みたいなやつ
- イメージしやすい目標:「すべての患者が、自分たちの友人や隣人に『あの病院は最高だった』と言ってもらう」みたいなやつ
すると、イメージしやすい目標を立てた病院のほうが、高い業績を残す確率が高かったんだそうな。
といっても、これは「具体的なイメージを思い描けば夢は実現する!」といった「引き寄せの法則」みたいな話ではなく、「考え方を変えて『なまけ癖』を克服するための4つのポイント」で取り上げたように、タスクの解釈の仕方が変わるのが原因みたい。具体的なイメージを持つと目標の細部に注意が向くようになり、目の前の作業に手をつけやすくなるわけですね。
研究者によれば、イメージしやすい目標を立てる際に重要なのは以下の2点とのこと。
- 専門用語(ジャーゴン)を使わない:「持続可能性の高い社会を作る」とか言わず、かわりに「ハイブリッドカーが増えた社会」みたいな表現をする。
- 数字を使わない:「1年間で体重を10キロ落とす」とは言わず、かわりに「20代のころに買ったジーンズを履けるようにする」みたいな表現をする。
もちろん、自分の達成度を知るためには数字も大切なんですが、ここではあくまで頭に具体的な映像が浮かぶような表現をするのがポイント。実際、「GIVE & TAKE」で有名なアダム・グラント教授も「イメージしにくい目標は意欲を失わせる」と述べてますし、ガブリエル・エッティンゲン博士の「WOOPの法則」でも詳細なイメージの重要性が強調されておりました。
ただ、一方では目標設定そのもののダークサイドも指摘されてますんで、そのあたりのバランスを取りつつ、自分にとって上手く機能するゴールを決めていきたいもんです。