筋トレの後に抗酸化サプリを飲むと筋肉が増えにくくなるが、筋力は発達しやすくなる!ってデータに困っている
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/10/blog-post_16.html?m=0
昔から「抗酸化サプリは運動のメリットを消す!」って説があるんですよ。たとえば、有酸素運動のあとにビタミンCとEを飲んだら持久力が下がったとか(1)、エクササイズ後に250mgのレスベラトロールを飲んだらLDLコレステロールの減少度が下がったとか(2)。
こういった現象が起きるのは、運動で発生する活性酸素をサプリが打ち消しちゃうからだと考えられております。つまり、何も飲まずに運動をした場合は、
- 活性酸素が身体にダメージを与える
- ダメージを回復させようとして身体が頑張る
- 運動前より健康に!
ってメカニズムが働くはずなのに、抗酸化サプリが身体を甘やかしちゃうせいで、せっかくの効果が打ち消されちゃうわけですね。
で、新たに「抗酸化サプリは筋トレにも悪影響なの?」ってあたりを調べたのが、近ごろアグデル大学が行った実験(3)であります。34人の高齢者を対象にした実験で、全員を以下の2グループにわけたんですね。
- ビタミンC500mgとビタミンE117mgを飲んで全身の筋トレを週2回
- 何も飲まずに全身の筋トレを週2回
すると、12週間後の結果はこんな感じでした。
- 抗酸化サプリを飲んだグループは筋肉量が1.4%アップ
- 抗酸化サプリを飲まなかったグループは筋肉量が3.9%アップ
そこそこの差が出てますねー。これだけ見ると「抗酸化サプリは筋トレに逆効果!」って話になりそうなんですが、いっぽうでは、
- 抗酸化サプリを飲んだグループは筋力が18.7%アップ
- 抗酸化サプリを飲まなかったグループは筋力が15.8%アップ
といった結果も出てるのが難しいところ。抗酸化サプリで体の厚みは増えないけど、パワーはアップしやすくなるみたい。うーん、不思議。ひょっとしたら「筋肉が酸化ダメージで肥大したけど、そのぶんだけ筋肉の質は下がった」ってことなのかもですが、正直よくわかりません。
まぁ筋量を増やしたい人は、とりあえず抗酸化サプリを避けるのもアリ。個人的には、トレーニングから時間を空ければ問題はなさそうに思いますが。