野菜とフルーツを増やすとたった2週間で幸福度が上がるかもよ!という話
https://yuchrszk.blogspot.com/2017/03/2.html?m=0
野菜とフルーツでウェルビーイングに変化が?
「パレオダイエットの教科書」でも「とりあえず野菜は大量に食うべし!」と書いてますが、新しく出た論文(1)では「野菜とフルーツを2食増やすだけで幸福度が10%アップ!」って結論になってておもしろかったです。
これはニュージーランドで行われた実験で、18〜25才の男女171人を対象にしたもの。毎日の食事に野菜やフルーツを増やすと、ウェルビーイングにどんな変化が出るかを調べたんですね。
ウェルビーイングってのは「幸せな状態」のことなんですが、いろんな要素をふくんだ概念になっております。この論文でいうウェルビーイングに必要な要素はこんな感じ。
- セルフアクセプタンス(自分の欠点や失敗を受け入れられるかどうか)
- 対人関係の質(数は少なくても家族や友人と良い関係を築いているか)
- オートノミー(自分で自分のことを決められること)
- 環境のコントロール感(なんかトラブルが起きても、どこに助けを求めればいいかや、どう解決策を導き出せばいいかがわかっているという感覚)
- 自己成長(良い方向に向かって前進しているという感覚)
- 人生の目的感
たんに「美味しいものを食べた!幸せ!」ってだけじゃなく、人生の自由度や満足感なども入ってるわけですね。
野菜とフルーツを2週間増やしたら…
で、実験では参加者を3グループにわけております。
- これまでと同じ食事を続ける
- 毎日「もっと野菜とフルーツを食べよう!」というリマインダーと10ドルのクーポンが届く
- 毎日2食分の野菜とフルーツを直に手渡される(ニンジン、キウイフルーツ、リンゴ、オレンジ)
この研究における「1食分」の基準をざっくり説明しますと、
- 生野菜=1カップ(240ml)
- 調理した野菜=1/2カップ(240ml)
- リンゴ、オレンジなど=中サイズ1個
って感じ。2食分を増やすぐらいなら、さほどキツい話でもないですな。
野菜とフルーツで幸福度と活力が10%アップ!
さて、2週間後の結果はこんな感じです。
- 野菜とフルーツを増やした参加者は、
- 毎日の疲れや活力レベルが8.7%改善!
- ウェルビーイングが10.5%改善!
- ポジティブな活動の量が18.4%増加!(良いアイデアが生まれたとま、自分の成長に必要な行動をしたとか)
- それ以外の参加者には変化がなかった
- 全グループで、鬱症状や不安などの改善はみられなかった
野菜とフルーツはネガティブな精神状態を減らしてはくれないけど、ポジティブなメンタルを改善する効果ならあったわけですね。おもしろいですねぇ。
野菜とフルーツでウェルビーイングが上がる理由はよくわからんですが、
- 抗酸化物質が炎症をやわらげてメンタルの改善につながるから?
- 体に良いものを食べることで「環境のコントロール感」が増すから?
といった経路が考えられております。どっちもありそうですけどね。
まとめ
以前にも「野菜とフルーツを食べると必ず2年以内に幸福度が20%あがる」って話がありましたけど、このニュージーランド研究はちゃんと比較対象もあるし、食事の量もコントロールしていてて良い感じ。たった2週間で疲労感や幸福度が改善するんだから、やってみない手はないんじゃないかと。