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22,000人のデータ分析でわかった最強の説得術「BYAF法」

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 心理学的に最強の説得テクとは?

世の中にはいろんな説得術の本が出ておりますが、「感覚的な言葉をささやくと相手が受け入れやすい」みたいな謎のテクニックを紹介しているケースも多いわけです。

 

 

ってとこで、「心理学的に最強の説得テクニックはこれだ!」って論文(1)がありますんでご紹介しときます。

 

 



 

 

BYAF法で説得力が2倍に

これは西イリノイ大学の研究で、過去に出た説得術に関する研究から質が高い42件をまとめたもの。およそ22,000人のデータをメタ分析してまして、かなり信頼性が高い内容になっております。

 

 

で、なにがわかったかといえば、

 

  • 「BYAF法」の効果がとにかく凄い!

 

ってことです。

 

 

BYAFってのは、「しかし、最後はあなたの自由です(But You Are Free)」の頭文字を取ったもの。人になんらかのお願いをするときに、最後にBYAFを付け加えるだけで、相手が「イエス」と答える確率が2倍もアップするんだそうな。いやー、これは凄い。これぐらいの効果が確認された方法って、他にないんじゃないでしょうか。

 

 

BYAF法の使い方とポイント

具体的な実験内容をみると、寄付の確率が上がったり、アンケート調査を受け入れやすくなったり、誰かからお金を借りやすくなったそうな。たとえば、

 

  • 「アンケートにご協力ください。もちろん、あなたの自由ですが」 
  • 「お金貸してくれない?どれだけ貸すかは任せるけど」

 

みたいな使い方です。かなり万能に使えるみたいですねー。

 

 

BYAFのポイントは「相手の意思を重んじる(ように見せかける)」とこにあるんで、そこさえ守っとけばフレーズはなんでもOK。

 

  • あなたにおまかせします
  • あなた次第です 
  • お好きなようにしてください
  • 最後は自分で決めてね
  • 自分のタイミングでOKです
  • なにを選んでもいいっすよ
  • 自由に選んでくださいね

 

みたいな感じでも十分に効果はあるそうな。確かに、昔から「人間は自律性(自分でコントロールできてる感)が大好き!」ってデータは山ほどありますんで、この結果には納得であります。シンプルで使い勝手がいいのもデカいですねぇ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。