読書をすると人生がウハウハになるぞ!みたいなメタ分析が出てましたよ
前に「読書で年収が上がるぞ!」なんてデータがありましたけど、新しいデータ(1)は「読書で人生の質は上がる社交性はつくし家族は幸せになるしでウハウハだ!」って話になってました。読書好きはニンマリですね。
これは香港大学の研究で、過去に行われた「読書と子供の発達」に関する研究から質が高い19件を選んでまとめたメタ分析になっております。 3264組の家族を対象にしてまして、科学的な信頼性はわりと高め。
それぞれの研究で対象になった家族は15〜584組の間に分かれてて、おもに3〜6歳の子供たちに本を読ませたらどうなるか?を調べたんですね。ここで、具体的にどんなポイントがチェックされたかと言いますと、
- 子供のメンタル状態(ついでに親のメンタルも調査)
- 人生の満足度
- ストレスや鬱のレベル
- 問題行動が起きるかどうか(他の子供をいじめたり授業中に騒いだり、みたいな)
- 感情のコントロール能力(嫌なことがあっても場面に合った行動が取れるか、みたいな)
といったところ。もともと、過去の研究では「読書で子供の学習力が上がる」とか「脳機能が上がる」みたいな知見は山ほど出てたんで、この研究では、新たに「読書で人生は幸福になるのか?」を調べたわけですねー。
で、その結論から言っちゃうと、
- 子供が本を読むほど問題行動は減り、人生の質が上がり、問題解決の能力もアップし、対人コミュニケーションもうまくなる
- ついでに、子供に本を読み聞かせた親も自尊心が芽生え、子供との関係が良くなって人生の質が上がり、さらには毎日のストレスが減り、ついでに鬱症状も軽くなる
だったそうです。本を読む本人だけでなく、両親のメンタルにまで良い影響を与えるわけっすね。ちなみに細かいことを言うとd = 0.185 (95% CI: 0.077 to 0.293)でして、ざっくり言えば効果としては小さいけど、確実に良い影響はありますよーぐらいの感じ。
また、読書のメリットは文化や収入などを問わずに得られるそうで、これまた素晴らしいですな。まさに万人に開かれたメンタルの改善法だと申せましょう。
ちなみに、この論文で引用されてた他のデータもなかなかおもしろくて、
- 26人の子どもを対象にした実験では、最先端のテクノロジーを使ったおもちゃよりも、本や昔ながらのパズルで遊ばせた方が言語能力が高くなった(2)
- 3〜5歳の子供19人をを対象にした実験では、読書の後にMRIスキャンをしたところ、創造性に関わる脳の襟が大きく活性化した(3)
みたいな結論も出てる模様。それぞれの論文はチェックしたわけじゃないものの、知性の発達にもメンタルの改善にも効くんだから、いろいろと読まない手はなかろうと思う次第です。ついでに年収も上がれば最高ですしね。