なぜサイコパスはモテるのだろう?をチェックした実験のお話
過去に「ナルシストはモテる!」みたいな話がありましたが、今度は「サイコパスだってモテるんだぞ!」というデータ(R)が出ておりました。
これはブロック大学の研究で、まずは結論から言っちゃいますと、
サイコパス傾向と呼ばれる人たち(ほとんどは男性だ)は、(中略)性や恋愛の体験がとても多い。
みたいになってます。さらには、
たとえば、刑務所で働く臨床医や心理学者たちのあいだでは、サイコパス傾向を持つ者たちが粘り強く誘惑を行い、たびたび刑務所のスタッフを落としてしまうケースがあることがよく知られていた。
サイコパス傾向の魅力に引っかかるのは臨床医も例外ではなく、彼らのような人間が使うテクニックを知っているにも関わらず、やはり誘惑には負けてしまうケースが見られた。
とのことで、とにかくサイコパス傾向を持つ人たちには謎の魅力があるのではないか?ってのが研究チームの疑問点になっております。
ってことで、その謎の正体を調べるべくチームは46人の若い男性を集めて、こんな実験をしたそうな。
- すべての男性たちに、女性の研究アシスタントと2分の会話をしてもらう
- 会話の模様を動画で撮影した後、男性たちのサイコパス傾向を計測する
- 108人の女性に会話の動画を見せて、「どの男性に魅力を感じますか?」と尋ねる
ここで行われた2分間の会話は恋愛にかんする内容で、「最初のデートで何をしたい?」やら「恋愛関係で何が大事だと思う?」みたいなトークテーマで話し合ったそうな。
でもって、どんな結果になったのかと言いますと、
- 多くの女性は、サイコパス傾向が高い男性を「好ましい」と採点する傾向があった(外見的な魅力を調整しても、この傾向は確認された)
- サイコパス傾向の高さは、男性の社会的な知性の高さと相関していた
だったそうで、やっぱりサイコパスってのは、ルックスの良さとは関係なく魅力的に思われやすいみたい。
この結果をどう解釈するかは難しいとこですが、とりあえず研究チームいわく、
今回の研究は、サイコパス傾向の高い男性が、女性が好みやすい特性を演じるのがうまい可能性を示している。
とのこと。どうもサイコパス傾向の人ってのは自分を魅力的に見せる方法をよく知ってるようで、たとえば、
- 自信にあふれた態度
- 気楽に話せる感じ
- 女性の注目をひくための話題選び
といったポイントがうまいんだそうな。この3つができてれば、そりゃモテるでしょうなぁ。
サイコパス傾向があるものは、自分たちの魅力や刺激的なパーソナリティを使い、相手からn信頼と欲望を引き出そうとする。しかし、彼らの最終目標は、あくまでも自己本位的な喜びだ。
「付き合う相手はよく選べ」とは古いクリシェだが、サイコパス傾向の人間と関係を結ぶ可能性から身を守るためには欠かせない。
ってことでして、50人を対象にした実験なんでまだサンプル数は少ないながらも、女性の方々はとりあえずお気をつけください(男性もですが)。
ちなみに、サイコパスの理解に関して言うと、「心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門」という名著を書かれた原田隆之先生による「サイコパスの真実」がとても良かったです。こちらもご参考までに。