あなたのお金持ちレベル左右する「マネースクリプト」を修正する2つのトレーニング
こないだ「マネースクリプト」について書いたのに、その対策を紹介するのを忘れてたんで、代表的なものを2つほどピックアップしておきます。
簡単におさらいすると、マネースクリプトってのは金融心理学の世界で生まれた考え方で、たいていの人は無意識のうちにお金に対して「特定の信念」を持っていて、これによって金持ちになったり貧乏になったりするケースがわりと多く見られたりするんですよ。
その具体的な内容については、「なぜあなたがお金持ちにならないかを診断する『KMSI-R』をやってみようぜ!」をご参照くだい。32の質問に答えることで、自分がどんなマネースクリプトを持っているかがわかりますんで(ちなみに、私は「お金に警戒派」でした)。また、それぞれのマネースクリプトの詳細については、「あなたの金持ちレベルを左右する4つのマネースクリプトを知っておこうぜ!」をご参照ください。
って、ことで以上をふまえたうえで、「具体的に自分のマネースクリプトを正すにはどうすればいいの?」ってとこを見てみましょう。当然ながら、「お金は悪いものだ!」とか「お金は使わずに貯めるのが正解だ!」みたいな思いが強すぎると、無駄に貧しい生活におちいっちゃうかもしれないし、人生を存分に楽しめないことにもつながったりしますからね。あまりに極端なマネースクリプトは、正しておくに越したことはないわけです。
その手法はいろいろあるんですが、ここではマネースクリプト研究の大家であるテッド・クロンツ先生とブラッド・クロンツ先生が推奨する、代表的なテクニックを2つご紹介します。
マネスク修正法1. I KNOW I SHOULDリスト
「I KNOW I SHOULDリスト」は、「周囲からお金の使い方やため方について文句を言われたことはないか?」や「自分でお金について変えねばならないポイントはなにか?」を考えて、その問題のリストを作るやり方です。
問題リストの例としては、
- インデックス投資の積立をしないと!
- 退職のために貯蓄を始めないと!
- 借金を返済しないと!
- 家の修理をするための金を作らないと!
- ガジェットを買いまくったら文句を言われた!
- 家族や友人から小金を借りてて文句を言われた!
- クレジットカードを使いまくてて文句を言われた!
みたいなものがあります。ピックアップする問題の数は3~5ぐらいで十分で、その際は、あくまで自分が「これを治すのが重要だ!」と痛感しており、それでも解決できていないような問題を選ばねばならない。
問題点のピックアップが終わったら、それぞれの項目について、以下の質問を自分に投げかけていきましょう。
- この改善を達成したら、どんな変化が起きるだろうか?
- その変化を実際に起こすためには、自分の中でどのような感情が起きなければならないだろうか?
- そのアクションを実行するには、どのような追加情報が必要だろうか?
- 他の人からが、どのような助けや協力が必要だろうか?
- そのアクションを実行するために、何か人生を変えるようなイベントが必要だろうか? もしそうなら、どんなイベントが必要だろうか?
- その改善は、時間をかけて努力を注ぎ込むだけの価値があるだろうか?
- その改善を行うには、どのくらいのお金が必要だろうか?
- それは、本当に改善する価値があるだろうか?
- その改善をサポートしてくれる人はいるだろうか?
- その改善を行う際に、自分のモチベーションを下げさてきそうな人や出来事はあるだろうか?
- その改善を行うことの、長所と短所は何だろうか?
- その改善を行わない場合に起きる最悪のシナリオは何だろうか? その最悪のシナリオに耐えられるだろうか?
これらの質問に答えたら、各項目に優先順位を設定し、自分で重要だと思い、かつ実行が簡単だと思われるアクションを優先して上位に並べましょう。
アメリカで行われた調査によると、全体の3分の1以上の人たちは自分たちの金銭的な現実について考えないようにしていると考えられてまして、この作業を行うだけでも、自分のマネースクリプトに良い影響を与えることができるそうな。
マネスク修正法2. マネースクリプト修復
「マネースクリプト修復」は、文字どおり、自分のマネースクリプトを書き換えるトレーニングです。具体的には、以下のステップで行いましょうー。
ステップ1
自分が抱えている「マネースクリプト」をいくつかピックアップし、そのスクリプトがうまく機能している状況を具体的に書き出す。
例:「私はお金を使うに値する人間だ」というマネースクリプトを持っていた場合は、以下のような状況ではうまく機能していると考えられる。
- 自分や家族の世話をするためにお金を使う(住宅、食費、交通費、医療費、娯楽の提供など)
- 自分が選んだ方法で個人的なお小づかいを使う(趣味、セルフケア、または個人的な楽しみに使える一定の予算を決めたりなど)
- 自分の将来に投資するためにお金を使う(教育、運動、キャリアアップなど)
- 自分の人生に意味と喜びを追加する活動や財産にお金を費やす
ステップ2
ステップ1でピックアップしたマネースクリプトが、うまく機能していない状況を具体的に書き出す。
例:「私はお金を使うに値する人間だ」というマネースクリプトを持っていた場合は、以下のようなものが考えられる。
- 自分が持っているよりも多くのお金を費やす(不要な服を購入するためにクレジットカードを使用するなど)
- 他の目的のために使うように設定されたお金を使う(旅行のために家賃のお金を使うなど)
- 自分のものではないお金を使う(家族のクレジットカードを勝手に使うなど)
- 長期的なダメージにつながる短期的な満足感のためにお金を費やす(無闇に高価なクリスマスプレゼントを買うなど)
ステップ3
ここまでの作業をふまえて、ステップ1で選んだマネースクリプトを、さらに現実的で実用性が高い形で書き換える。
例:「私はお金を使うに値する人間だ」というマネースクリプトを持っていた場合は、以下のようなものが考えられる。
・私は自分と家族のニーズを満たし、目標をサポートし、人生を高めるためにお金を費やすに値する人間だ
・私は、責任感と有用性をベースにお金を使い、そこから得られる自尊心と自信を味わうに値する人間だ