「飲み過ぎ太り」から「不安太り」まで、肥満には6つのタイプがある
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「肥満は6つのタイプにわけられるよ!」と主張する論文がおもしろいのでメモ(1)。
これはシェフィールド大学の健康調査を使った研究で、およそ4,000人の肥満成人(BMI30以上)のデータを分析したところ、ひとことに肥満と言っても、実は以下の6つのサブグループにわけられることがわかったそうな。
- 1)大酒飲みの男性:意外と運動したり歩いたりしてるんだけど、酒の飲みすぎで体重のコントロールができないタイプ。定期的にジムに通っているのをいいことに、毎晩のように酒場にくり出しては好きなモノを食いまくっては太っちゃうようなパターンですね。
- 2)若くて健康的な女性:もっとも割合の多いグループで、肥満なんだけど若さゆえに糖尿病などの症状は出ていないタイプ。20〜20歳ぐらいの女性で、血液検査などでは何の問題も出てないものの、甘いモノが大好きで太っていっちゃう感じ。年をとってからの健康状態がやや心配。
- 3)健康的な富裕層の老人:こちらはもっとも割合が少ないグループで、高血圧をのぞいては健康状態は優良なれど、酒の量が多いのが難点。年金で悠々自適の生活を送るも、毎夜のように脂肪とアルコールたっぷりのディナーをとった結果として肥満になっていく模様。
- 4)不健康だがメンタルは健全な老人:骨粗しょう症、糖尿病、高血圧などをわずらっているものの、全体的な不安やウツ病のレベルは低いタイプ。糖尿病にはかかっているものの、家族との関係が良好で趣味を持ち、メンタル的には安定している60代以上のイメージ。
- 5)幸福レベルが低く不安度が高い中年:精神衛生が悪くて、不眠や不安症、うつ病、慢性疲労などに悩んでいるタイプ。定期的な運動をこころがけて、食事にも気を配って酒も飲まないのに、なぜか太ってしまうケースだそうな。おもに女性の割合が多め。
- 6)健康状態が最悪な男女:とにかくタバコを吸いまくり、酒をがぶ飲みし、運動をせず、食事はジャンクフードばかりなタイプ。そりゃ太って当然でして、全グループのなかでもBMIは最高クラス。
食事の良し悪しはもちろんのこと、全体的に「酒」と「メンタル」の影響が大きい感じですね。どちらも、荒れた食生活につながるリスク要因だってことなんでしょう。わたしのような中年男は、特に酒とメンタルには注意したほうがよさげ。
研究者いわく、
現在の肥満対策は、たんに「健康的なライフスタイル」を指示するだけで終わりがちだ。しかし、たんに肥満をひとくくりにして対策を立てるのは効率的ではない。肥満にはそれぞれの理由があり、解決法も違ってくるからだ。
とのこと。確かに、メンタルが原因で過食に走ってしまう人に、「もっと運動を!」とアドバイスしても意味はなさそうですからねぇ。もちろん、この研究はまだ仮説の段階ですが、個人によってダイエットのアプローチを変えるのは、まことに正しいように思われます。