体に活を入れて細胞レベルで若返らせる「ホルミーシス」入門
こないだ、細胞レベルで体を若返らせるポイントとして「オートファジー」について書きましたんで、今回はも「ホルミーシス」の話など。こちらも細胞レベルでのアンチエイジングに必須の要素であります。
適度なストレスで細胞に気合いを入れる
ホルミーシスは、超ざっくり言うと「少しの毒なら逆に体にいい」って考え方のこと。1940年代に生まれたアイデアで、いまではアンチエイジングの重要ポイントになっております。
どういうことかというと、
- 少しの毒を体にあたえる
- 体が毒に抵抗して張り切る
- 体から毒が消える
- 張り切ったぶんだけ元気に!
って仕組みです。毒の量が多すぎると抵抗すらできませんが、適量なら逆に前よりも体が活性化するわけですね。
「毒」というと恐ろしげですが、ホルミーシスは普通に身の回りにあふれております。その典型的な例がエクササイズで、適度な運動は体にストレスをあたえ、それに応じてホルミーシスが発動するんですな。つまり、運動で筋肉が増えたり、血の流れが良くなったり、ミトコンドリアが活性化するのは、すべて体が抵抗してくれたおかげ。
逆に、運動不足だったり、野菜を食べずにフィトケミカルが少なかったり、摂取カロリーだけは多い状態が続くと、
- ホルミーシスが発動しない
- 体がなまけだす
- 細胞がエネルギーを作らなくなる
- 不調!
といった悪循環が始まることになります。細胞に元気よくいてもらうためにも、定期的なホルミーシスの発動は必須。
ホルミーシスを発動させる二大要素
エクササイズのほかにホルミーシスを起動させるテクニックとしては、
- プチ断食で一時的に低カロリーの状態を作る
- 短期間だけ三大栄養素のバランスを変える(短期的な糖質制限とか)
- 低温状態(冷水シャワーとか)
- 高温状態(サウナとか)
- 赤外線、または近赤外線
- 紫外線(日光浴とか)
- 低酸素状態(呼吸断食とか)
- フィトケミカル(ポリフェノールとか)
- 一部の化合物(カフェインとか)
などが代表的なところ。いずれもミトコンドリアを活性化させて、細胞レベルで体を元気にしてくれる効果を持っております。
なかでも個人的に効果が高いと思ってるのが、
- HIIT
- ポリフェノール
の2種類。とにかくどっちもミトコンドリアの活性効果がハンパないんですよ。とくに、すでに定期的に運動をしている人だと普通の筋トレや有酸素運動は効きが悪くなるんで、HIITで細胞に活を入れてあげるのが大事かと思います。HIITについてくわしくは「いまさら聞けない「HIIT」超入門」をどうぞ。
というわけで、体の根っこから若返りに効くホルミーシスのお話でした。ミトコンドリアを活性化させる方法については、ほかにもいろいろありますんで、折をみて書いていこうかと思っております。