体脂肪11%台からさらに脂肪を減らすための「キヒョン大学式トレーニングプログラム」
体脂肪11%の男性の脂肪がさらに減った
ちょっと前に「初心者向けの科学的なトレーニングメニュー」を紹介しましたんで、今度は上級者向けの運動プロトコル(1)をひとつ。韓国のキヒョン大学校が、エクササイズの上級者向けに編み出したテクニックであります。
なんでも、この方法でトレーニングをした人は、参加者がアスリートだったにも関わらず8週間で体脂肪が10%も減ったんだとか(筋肉の低下もなし)。すでに引き締まった体型でも、これだけ体脂肪が落とせるってのは凄いもんです。
これは34名の男女を対象にした実験で、長年テコンドーをやってる人だけを選んだらしい(年齢は18〜21才)。当然、みんな引き締まった体をしてまして、実験時の体脂肪率は男性が11%、女性23%だったそうな、かなり良い体型ですね。
8週間の超高負荷トレーニング
実験期間は8週間で、参加者には以下のプログラムが指示されております。
▼キヒョン大学式トレーニングプログラム
- 朝
- ウォームアップ 20分
- 高強度ランニング(最大心拍数の85〜95%)40分
- プライオメトリック(最大心拍数の85〜95%)40分
- クールダウン 20分
- 午後
- ウォームアップ 20分
- 中負荷ランニング(最大心拍数の60〜85%)40分
- サーキットトレーニング(1セット20回を3セット)50分
- チェストプレス
- バイセップカール
- トライセップエクステンション
- シーテッドディップ
- ショルダープレス
- リアデルト
- スイッチフットボックスドリル(バーベル使用)
- スクワットバーベルジャンプ
- ジャーク
- パワークリーン
- レッグプレス
- レッグエクステンション
- クールダウン 20分
- 夕方
- ウォームアップ 20分
- 腹筋&腕立て伏せ(1セット40回を3セット)50分
- Vアップ
- 腕立て伏せ
- シザーキック
- ダイヤモンドプッシュアップ
- バックエクステンション
- ワイドハンドプッシュアップ
- Vアップコンビネーション
- クールダウン 20分
いやー、これはキツいですな。朝から高負荷のトレーニングを40分とか、それだけで1日ひきずりそう。実験では上記のメニューを週3回ずつやったそうなんで、初心者がおいそれと手を出せるもんでもないっすね。ちなみに、このエクササイズの間は特にカロリー制限はしなかったとのこと。
アスリートでも体型が改善して持久力もあがった
そして6週間後、全員の体をDXAでスキャンしたところ、
- 体重が男性は1.8%、女性は3%減!
- 体脂肪は男性が16%、女性は11%減!
- 筋肉の低下はなし(女性のみ少し落ちてる)
って感じだったんですな。具体的な数値に換算すると、体重が1%減るごとに1.4kgが減った計算になりまして、これは統計的に有意じゃないレベル。しかし、いっぽうで体脂肪はハッキリと良い変化が出てますねー。なにせ、男性の参加者は体脂肪率が11%の状態からスタートしてるんで、ここからカロリー制限もせずに数字を減らせたのは凄いことであります。
さらに体力にも有意な変化が起きてまして、
- 最大筋力が男性は7%、女性は4%アップ!
- ランニングの持久力が男性は9%、女性は13%アップ!
といった向上がみられたそうな。こちらも非常に良い成績ですねぇ。
まとめ
「これだけキツい運動をすれば当然でしょ!」と思われるかもですが、アスリートを対象にした実験では、まったく体脂肪や体力の変化が起きないケースが多いんで、個人的には少し驚きましたね。逆に言えば、体脂肪が少ない人がさらに高みを目指そうと思ったら、これぐらい動かなきゃいけないって話でもありますが。
恐らく、普通に働いてたらこのプログラムをこなすのは無理でしょうから、運動歴が長くて飽きてきた人が、休日に週1ぐらいのペースで取り入れてみるぐらいならいいかも。私も近ごろは、過去に一時期やってたサーキットトレーニングをまたやってみようかと思ってるところです。