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今週の小ネタ:太ると脳が縮む、良い結婚生活の秘訣、生理周期とメンタルの変化

Summary

 

ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

太ると脳が縮むかも

肥満は脳に悪い!」って話は昔からあって、BMIが高い人ほど認知機能が低い傾向があるんですよ。

 

 

で、ラフバラー大学の新しい研究(R)は、「太ると実際に脳が縮むかもよ!」って話になっててビビるわけです。これは9,652人の男女を対象にした横断研究で、

 

  1. 体脂肪率を測定する
  2. 脳のサイズをスキャンする

 

って手順で2つの要素の関係を調べたんですな。

 

 

その結果はかなり明確でして、

 

  • 体脂肪が多くなるほど脳の灰白質が小さい!

 

って感じだったんですよ。研究チームいわく、

 

肥満の人は脳の灰白質が小さい傾向があった。この現象は、特に中年期において顕著だった。

 

ただし脳の構造に異変が起きたから太るのか、肥満のせいで脳の構造が変わるのかはよくわからない。

 

とのことで、あくまで因果関係はわからないものの、体脂肪率が高めな人は注意しといたほうがよさげ。

 

 

良い結婚生活の秘訣

続いてはジョージア大学の研究(R)で、468組の夫婦にこんな質問をしております。

 

  • 結婚生活はうまくいってます?
  • お互いにどんなコミュニケーションを心がけてます?

 

これらの答えをひっくるめて、良い結婚に必要な要素をあぶりだしてみたわけですねー。

 

 

その結果について研究チームいわく、

 

ここでわかったのは、「ありがとう」の力がとても大きいという事実だ。

 

もしカップルが人生の悩みや困難を抱えていても、感謝が表現できれば結婚の状況は促進できる可能性が高い。

 

ってことで、日常的に「ありがとう」を言い合ってるカップルが、ダントツで関係性が良かったそうな。これは男女関係じゃなくても言えそうな話っすな。

 

どんなカップルでも不一致はあるしケンカもする。しかし、本当に大事なのはケンカが少ないかどうかではない。いかなるケンカをした時でも、互いに感謝を伝えられるかどうかなのだ。

 

 

 

生理周期とメンタルの変化

最後はダルハウジー大学の研究(R)で、53人の女性を対象に「生理によってヒトのリスク行動は変わるか?」を調べております。ここで選ばれた女性はみなギャンブル好きでして、

 

  1. 全員の女性ホルモンレベルや生理周期を計測
  2. ギャンブルの賭け方の変化をチェック

 

って2つの変数がどうかかわってるかを調べたんですな。その結論だけを手短かに申し上げますと、

 

  • 女性は排卵期ほどギャンブルに行きやすくなり、よりリスクが高いベットをしやすくなった
  • 月経前でイライラが起きたときも、ギャンブルに行きやすくなる

 

だったそうな。どうやらエストロゲンのせいで、より危険な行動に出やすくなるみたい。ここらへんのメンタルの変化は知っといたほうがいいかもですなー。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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