必須サプリ「ビタミンD」はどこまで飲みすぎたらヤバいのか?のメタ分析が出たぞー
このブログではよくビタミンDをおすすめしてまして、近年では政府レベルで推奨する国もあったりとか。それぐらい大事な成分として認識されてるわけですね。
で、ここで気になるのが「ビタミンDってどこまで飲んだらヤバすぎ!」ってとこでしょう。どんなに体にいいサプリだろうが飲み過ぎれば害が出るのは間違いないんで、やはり上限は知っておきたいところです。
ってことで近ごろ出た論文(R)では、「ビタミンDはどれぐらいの量をどれぐらい飲み続けても大丈夫なの?」ってところをガッツリ調べてくれてていい感じでした。
これは過去に行われたビタミンD研究から質が高い15件を抜き出してまとめたもの。3,150人分のデータを処理したメタ分析になっていて、そこそこ質が高くてよろしいです。
どんなデータが選ばれたかと言いますと、
- 最低でも1年間の長期研究をしている
- ビタミンD(2と3)の摂取量は平均で1日9,900IUぐらい
みたいな感じ。ビタミンDの摂取量の範囲は1日2,857 〜 100,000IUまで散らばってて、実験期間は1〜5年ぐらいになってます。1日10万IUってのはかなりすごいレベルですな。
では、論文のポイントを箇条書きして行きましょう。
- プラシーボと比較して、全体的にビタミンDで副作用の発生率は上がらなかった
- ただし、そもそも副作用の報告例が少ないので、相対リスクの95%信頼区間はかなり広め(0.88 〜 1.24)
- 腎臓に石ができるリスクも確認されなかったが、こちらも信頼区間はかなり広め(0.35 〜 4.58)
- 唯一、統計的に有意だったのは血中のカルシウムレベルの上昇で、こちらは相対リスクが1.93で95%信頼区間は1.00 〜 3.73
みたいになってます。全体的に見ればそんな心配はなさげですが、なにせ信頼区間が広いので「ビタミンDは飲みすぎてもOK!」とはとても言えないところ。
また、カルシウムレベルの上昇については、データを見る限りリスクが1%上がるぐらいの感じなんですけど、やはり心配な部分ではありましょう。カルシウムレベルの上昇って、そこそこ深刻な問題ですからねぇ。
まぁとは言っても、さすがに1日で1万IU近くもビタミンDを飲む人は少ないでしょうから、そこまで副作用に対して敏感にならなくてもよさげではあります。やはりここはアメリカやカナダの一般的な安全基準にしたがって、
- 屋内の仕事が多い人は1日1,000〜3,000IUを飲めばOK!
- より正確に体重ベースで計算するなら、体重1kgあたり20〜80IUで!
- 1日4,000IUでも安全な気はするけど超えない方が無難
- 1日10,000IUを超えたあたりからだいぶ怪しくなるので注意!
ぐらいの感じでやっとけばいいかなーと思っております。どうぞよしなに。