美容にも頭脳にも効く必須サプリ「ビタミンD」をぜひとも飲むべき理由
こないだ「いま使ってるサプリ」について「ビタミンDは3,000IUぐらい摂りたい」と書いたところ、
質問なのですが、ビタミンD3の摂取量、多くありませんか?400程度が一般的だと思ったのですが…。
とのご質問をコメント欄でいただきました。確かに米国食品栄養委員会とかは「ビタミンDは400〜800IUを摂ろう!」と言ってまして、3,000IUは過剰摂取に思えてしまうところです。
が、実は2,000年の初期からビタミンDの研究が一気に進みまして、近ごろは「1日800IUじゃ少なすぎる!」が定説になっております。これは超大事なポイントなので、くわしく書いていこうかと。
そもそもビタミンDとは?
実はビタミンDはホルモンの一種でして、すごい大事なわりに無視されがちな栄養素のひとつ。具体的な働きとしては、
- 細胞に増殖するよう命令を出す:細胞の入れ替えに使うので、美肌をキープするためにも欠かせません。
- 免疫システムを正常に保つ:ビタミンDが足りないと風邪は引くし、アレルギーも悪化することに。
- メンタルと脳の働きに必須:記憶力や意志力アップなどにも欠かせず、ビタミンD不足はうつ病やアルツハイマーと関連しております。
といったところ。人間がまともに動くために欠かせない機能を持ってるわけですね。もちろん美容やアンチエイジングにも必須であります。
そのくせ現代人は陽の光を浴びる量が少ないので、ビタミンDが慢性的に不足しているケースが多め。ビタミンDのサプリで原因不明の不調が治っちゃう人も多いんじゃないでしょうか。わたしの知り合いにも、ビタミンDのサプリで風邪をひかなくなったケースがありまして、心当たりがあれば試して欲しいところです。
結局、ビタミンDはどれだけ摂るべきなのか?
1日に必要なビタミンDについては、2015年に出た最新データ(1)が参考になります。
これは過去に出た108本の論文をまとめた労作でして、1,400人分のデータを分析して本当のビタミンD推奨量を出したんですね。現時点ではもっとも信頼できるデータかと思います。
研究者いわく、
現在のビタミンDの推奨摂取量は、97.5%の人にとって「十分」と考えられている。ところが近年の研究によりビタミンD推奨量の計算に間違いがあったことがわかり、本当の推奨量を考えなおさねばならなくなってきた。
とのこと。どうも現在の推奨摂取量は完全に間違っていたみたい。
では最新データにもとづいて最適なビタミンDの量を計算すると、
- 普通体型の人(BMIが18.5〜24.9)は1日に3,094 IU!
- 太りぎみの人(BMIが25.0〜29.9)は1日に4,450 IU!
- 肥満の人(BMIが30以上)は1日に7,248 IU!
といったところ。ちゃんと体を機能させるには、思ったより大量のビタミンDが必要なわけですね。
ただし、この論文は血中のビタミンDレベルが50 nmol/Lぐらいを「最適値」としてますが、実はこの数値には異論もあったりします。というのも東アフリカのマサイ族はビタミンDレベルが109〜119 nmol/Lぐらいありまして(2)、非常に健康的な体をキープしているんですよね。パレオダイエッターとしてはもっと摂ってもいいのかも。
ちなみに最新のデータでは1日に10,000IUを超えたあたりから害が出てくるそうなので、さほどビタミンDのとり過ぎについては心配しなくてよさそう。とにかく現代人はビタミンDが足りないせいで不調が起きてるケースが多いんで、十分に注意していただきたいところです。