鈴木さんは読書の時間をどう確保していますか?【イベント質問のお答えシリーズ#11】
ということで、「対談イベントの質問にお答えしていくシリーズ」の第11弾です(#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7,#8,#9,#10)。今回からは、私に関する質問にお答えしまーす。
読書の時間をどう確保しているか問題
忙しい中、小説や読書の時間をどのように確保しているのか教えてほしい。
私の場合は、基本的にすき間時間で読むことが多いです。ざっくりまとめると、
- タスクとタスクのあいだに15分の休憩を入れているので、その間に読むことが多い。本当は、休憩時間ってのは「事前のタスクと別のこと」をした方が効果が上がるため、私のように書き物をしている人は休憩中に「文字を追う」のはあんま良くないんだけど、まあここは妥協しております。
- あと、筋トレのセット間の休憩中に読書をすることも多いですね。私の場合、5種目のトレーニングをそれぞれ5〜6セットずつやってまして、セット間の休憩は2分に設定しております。なのでセット間の休憩時間は合計で 40分〜50分ぐらいになりまして、これを週に3回やってるので、トータルでは意外と読めたりするんですな。
- ついでに、私は1日30〜50分ぐらいの有酸素運動をやってるので、この時にも「ながら読書」をしております。これは週6のペースなので、1週間で見ると結構な量が読めるんすよね。
みたいな感じです。ほぼほぼ運動の時に読書をしていることが多いっすね。ちなみに、小説は有酸素運動の時に読んで、ノンフィクションは筋トレの時に読むことが多いです。
どんな小説を書きたいか問題
もしご自身で小説を書くってなったら、どんな小説を書きますか? もしもパレオさんが小説を書くなら、どのようなテーマや内容にしますか?
もしもパレオさんが小説を書くなら、どのようなテーマや内容にしますか?
ということで、同じようなご質問が2つあったので、まとめてお答えします。実は小説の依頼も何件かあったりするので、たまに「どんなんがいいかなー」とは思ったりするんですが、
- ユア・タイムの小説版はやってみたい
- ストレスホルモン(コルチゾール)を常に一定のレベルに保たないと死ぬ男が、裏社会のトラブルに巻き込まれる話(笑)
みたいなのはできそうな気がしております。
自分が主人公ならどうする問題
ご自身が主人公になるなら、どのような物語の小説がいいですか?
「元祖大四畳半大物語」みたいなのが良いです!
興味がないことに対して興味を抱く方法
自分にとって全く興味が持てない (興味を惹かれない) ことに対して興味を抱く方法について、パレオさんが実践していることを教えてほしい。たとえば、「テレビやTiktokとか、Instagramで流行っているんだよ」と言われたところでテレビの視聴やSNSを使わない自分は話を合わせられず、深堀りできない。こういう場面での質問の仕方や切り返し方が知りたい。
当然、私も「うおー、何の興味もない!」と思うものはいろいろあるんですけど、そんな時はだいたい以下のようなことをやってる気がします。
- 「なぜ流行っているのか?」を質問しまくる:「なんでそれがウケてるの?」「似たもので他にも人気があるやつってなに?」みたいに、なぜ流行っているのかに焦点を当てる方法です。例えそのコンテンツに興味がわかない場合でも、この質問すると「流行のメカニズム」や「社会の変化」といったテーマに発展させられるんで割と便利。個人的にはこのパターンを1番よく使ってる気がします。
- 自分の興味とつなげまくる:例えば、私は体の動きとか心理学とかに興味があるので、「こんな動画が流行っている」と言われたら、「この動きってテコンドーで後ろ回しをやるときの踏み込みに似てるなー」とか「バズる動画って人間のどの本能を刺激してるんだろ?」みたいに考えてみることも多いっすね。まあこればっかりやってると、逆に相手の興味からそれちゃうことも多いんで、コミュニケーションの場で使う時は注意が必要なんですけど、これも効果はありますね。
- 研究材料として接してみる:興味がないものでも、「研究対象」として捉えると、急にモチベーションがわいてくることがあったりします。例えば、「最近のTikTokで流行ってる動画を10本見て、なにが受けてるか理解してやるぜ!」と考えてみると、「どんな編集技術が使われているか」「視聴者の心理にどう影響を与えているか」みたいな視点が出てくるんで、わりと良かったりしますね。私の場合は、「鬼滅の刃」でこの作業をやったことがあります(一読して特に興味がわかなかったんで)。
ここらへんは好奇心を鍛えるためにも使えるんで、お試しくださいませー。
論理的に考えるときに大切にしていることとか
岸本さんは創造性が特に高くて、パレオさんは論理性に特化しているように感じたのですが、パレオさんが論理的に考えるときに大切にしていること、また無意識に考察していることはありますか?
んー、ここらへんは無意識でやってることなので難しいんですけど、なんとなく以下のポイントに注意している気がしております。
- 反射的に「データの質」をチェックする習慣はあるかも: 「研究のデザインは適切か?(RCTか? 観察研究か? 動物実験か?)」「サンプル数は十分か?」「統計的に有意か?(p値の解釈は正しいか? 偽陽性のリスクは?)」「バイアスはないか?(スポンサーは? 研究者の立場は?)」「再現性はあるか?(1回の実験か? メタ分析で支持されているか?)」みたいなことは脊髄反射で気になる体になっちゃったんで、ここらへんはネットの議論なんかを見ると自動的にやってる気がします。
- 「比較」をベースに考えることも多いかも:何かを評価するときに「比較する」癖もあるかもしれません。たとえば、「現代人のストレス vs. 狩猟採集民のストレスは比べたらどう違うか?」(時間軸の比較)、「HIIT vs. 他のエクササイズを比べると、肉体の反応はどう変わるのか?」(他の選択肢と比較)、「若者 vs. 高齢者では効果に違いがあるか?」(対象グループで比較)みたいなことも脊髄反射で考える癖がありますね。
- 「認知バイアスどうなってる?」って考えることも多いかも:私は「人間はもともと合理的じゃない!」って前提で動いてるんで、自分がなにかを考えたときは、「これはバイアスのせいでそう見えてるだけじゃないか?」 と思ってることも多い気がしてきました。たとえば、「感情が動いてるから正しいと思ったのかもなー」「この情報が目に入ったのはアルゴリズムの影響を受けているかもなー」「この結論は自己正当化っぽいかなー」みたいなことは無意識にやってますね。
- シンプルな断言は無条件で疑う:「オッカムの剃刀」では最もシンプルな仮説が正しいと言うものの、ネットでよく見かけるような「単純化された断言」については、無条件で疑ってかかる癖もついてる気がします。「○○すれば健康に!」「日本はオワコン!」みたいなやつですね。こういうのを見ると、反射的に「そもそも前提は支持される?」「こういう現象が起きるに至るシステムってどうなってる?」ってあたりは考えてるかもなーってところです。
よく考えると他にもありそうな気がしますけど、いま思いついたのはこんなところです。どうぞよしなにー。