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人の心を読む能力を鍛えたければリディア・デイヴィスを読むといいかも


数日前に「純文学を読むと他人の心を読む能力が鍛えられる!」という研究が出まして。

Reading Literary Fiction Improves Theory of Mind
純文学は心の理論を改善する




 


なんでも、実験の参加者に対して、

 

  1. 全米図書賞の純文学
  2. ベストセラーのエンタメ小説
  3. ノンフィクション


という3種類の本を読ませたところ、純文学を読んだ被験者がもっとも「他人の感情を読むテスト」で高得点を取ったそうな。


エンタメ作品より複雑な心の動きを描く純文学が、他人の心を読む能力を鍛えるのはよく理解できるところ。ただし、一口に純文学といってもいろいろあるわけで、たとえばソローキンみたいに激烈にシュールな現代文学とかでもいいんかな?


と思って元論文を読みますと、 研究者がオススメする小説家がリディア・デイヴィスだったのでビックリ。私が読んだのは「ほとんど記憶のない女」だけですが、これって、ほとんど実験小説やないですか。とにかく不思議な小説を読んで脳を働かせることが大事ってことなんかな。

ちなみに、「ほとんど記憶のない女」は翻訳が良質で読みやすく「わけがわからないけど、なんだかすげー面白い」という読書体験ができる傑作ですので、感情能力を鍛える目的じゃなくてもオススメ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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