筋肉痛が治まるまで次の筋トレはあり?なし?
ここ2カ月ぐらい「Body Beast」って筋トレDVDをやってますが、ボディビルディング系のエクササイズは初めてなもんで筋肉痛がハンパないんですよ。もう駅の階段も満足にのぼれないレベル。
ただ、昔から筋トレの世界じゃ「筋肉痛は筋肉がダメージを修復している状態なので、完全に治るまで次のトレーニングをしちゃダメ!」っていうじゃないですか。これが本当だとすると、毎日ハードな筋トレをしなけりゃならない「Body Beast」は完全にNGってことになっちゃう。
そんなわけで、実際のところを調べてみて見つけたのが2006年の論文(1)であります。51人の被験者を対象にした実験で、みんなにダンベル運動をやってもらったあと、半分は筋肉痛が治まるまで休憩。もう半分は、筋肉痛がバリバリの状態のまま、次のエクササイズをやってもらったんですね。
すると、おもしろいもんで、筋肉痛が治らないまま筋トレをしたグループは、その後も別に痛みが悪化することはなかったうえに、ちゃんと筋肉の発達も見られた、と。
なんでこういう現象が起きるかと言いますと、そもそも筋肉痛とは、不慣れな運動をしたせいで結合組織がダメージを受けて起きることが多く、筋肉の発達とはほぼ関係がないらしい(まったく無関係ってわけでもない)。つまり、筋肉痛がなくても筋肉は発達するし、筋肉痛が起きても筋肉が成長するとは限らないってことですね。
さらに、ニュージーランドの有名トレーナーであるマット・ペリーマンさんの言葉(2)を引用すると、
筋肉痛とタンパク質合成(筆者注:筋肉の発達に必要な作用) には、なんの関連もない。筋肉痛と長期的な筋発達の関連もない。さらに、筋肉痛と筋繊維のダメージ量にも関係がない。
筋肉痛は、結合組織がダメージを受けることで起きる。まれに、筋発達や筋肉の刺激が原因で起きる筋肉痛もあるが、たいていは関係ないといってよい。
とのこと。そんなわけで、結論としては、筋肉痛が残ったまま筋トレをしても問題なし。気にせずエクササイズを続けていこうと思います。
credit: Milos Markovic via FindCC