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Googleの人材育成担当者が語る「瞑想を続けるとどんな変化とメリットがあるの?」が超クール

Yogafree

瞑想はメリットだらけ!とはわかっていても、なかなか続けていくのは難しいもんです。なにせ、どれだけ座ればどんなご利益が得られるのかがわからないので、モチベーションがあがりづらいんですよね。

とか思ってたら、瞑想本の良書「サーチ!」を書いたGoogle社のチャディー・メン・タンが、Quora(海外Q&Aサイト)にて、かなり参考になる回答をしてたのでメモ(1)。


これは、もともとは「仏教は成功に役立つ?それとも平和な気分になるだけ?」という実にアメリカ人らしい質問に答えたもので、チャディさんの体験によれば、瞑想の時間によって以下のような変化があらわれるそうな。




瞑想を100分以上続けた場合

あらためて『マインドフルネス』の科学的なメリットをならべてみる」で紹介したような変化がボチボチと起きてくる。たとえば、140分のマインドフルネス瞑想の直後から大学受験の標準テストのスコアが上がったりとか。

瞑想を50〜100時間続けた場合

健康やメンタルスキルが実感できるレベルで上がりはじめ、実際に仕事やプライベートに良い影響が出てくる。どんな精神的にキツい状況でも落ち着いたまま仕事をこなせるので、その結果としてリーダーとしての能力がアップし、共感力も高まっていき、より良い成果を出せるようになったりとか。

瞑想を500時間続けた場合

実生活のメリットだけでなく、仏教における精神面の改善へ興味がシフトしていく。仏教が重要視するポイントは以下の3つであります。

  • 瞑想:マインドフルネス瞑想。
  • 道徳:思いやりや寛大な心などが成長し、それを生活で実践していく段階。いわゆる戒律や八正道。
  • 智慧:人間の不満の原因は妄想や欲にあるという事実を腹の底から実感する。いわゆる四聖諦。


チャディーさんいわく、実際に多くの人が瞑想を続けるうちに「道徳」と「智慧」に向かっていくんだそうな。おもしろいもんですねぇ。

瞑想を1000時間続けた場合
自分の意志で穏やかな気持や幸福感を呼び起こせるように。瞑想が本当に役立つのはこの段階からで、実生活でもガンガンと成功が続いていくが、いっぽうでは成功とかが別にどうでも良くなってくる。なにせ、周囲の環境に左右されずに喜びや幸せを感じられるもんで、お金や地位が不要になっちゃうみたい。そのぶん、自分に興味は仏教が教える「徳と智慧」のほうにどんどんとシフトしていくそうな。


瞑想を2000時間続けた場合
さらに別のスイッチが入り、かなり哲学的な段階に進む。具体的には存在の「二元性」に気づくようになり、「ゼロはすべてであり、すべてはゼロである」といった禅問答系のフレーズが腑に落ちてくる。チャディーさんの場合は、「苦しみと喜びは表裏一体だ」との感覚になり、やがてお釈迦さんが教えた「無我」の発見にまで進んだそうな。うーん、すごい。


まとめ

そんなわけで、チャディー・メン・タンさんの瞑想談でした。もちろん、あくまで個人の体験なので一般化はできませんけども、ざっくりしたマイルストーンとしては、かなり参考になるのではないかと。


また、ストロングスタイルな仏教の立場からすれば、瞑想にメリットを求める時点でお釈迦さんの教えとは違っちゃうわけですが、チャディーさんも「そのうちメリットとかどうでもよくなるよ!」と言ってらっしゃるんで別にいいんかなと思います。


かくいうわたしも、まだ瞑想を始めて150時間ぐらいでして、まだまだ先は長いなぁと実感した次第。ボチボチやっていきます。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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