アダルトサイトで精神が病んでいく仕組みが明らかになった件
昔から「ポルノにはドラッグに似た中毒性が!」って話がありますが、近ごろ出た論文(1)では、そもそもアダルトサイトには精神状態を悪化させる作用があるんだそうな。
これはケース・ウェスタン・リザーブ大学の研究で、ネットポルノとメンタルヘルスの関係を調べたもの。この論文の統計によれば、男性の87%、女性の34%は定期的にネットでアダルト動画を見てるそうで、インターネット全体のトラフィック量の実に13%がネットポルノなんだとか。
そこで研究者は、まずは713名の参加者たちにアンケートを行いまして、
- どれぐらいアダルト動画を見ているか?
- ネットポルノの中毒症状が出ていないか?
- 日常的なストレスのレベル
などをチェック。そのうえで1年後に全員の精神状態を再検査したんですね。
その結果は明確で、よくネットポルノを見る人ほど、
- うつ病を起こしやすい
- 怒りの発作に襲われやすい
- 極端な不安にハマりやすい
って傾向があったそうな。研究者いわく、
ポルノグラフィそのものに、精神を病む原因があるわけではない。重要なのはポルノに対する考え方だ。自分をポルノ中毒だとみなすことで、自己の行動に対するネガティブな解釈が生まれてしまう。多くの研究によれば、自己へのネガティブな解釈はメンタルヘルスを悪化させる引き金になる。
とのこと。つまり、
- アダルトサイトを見る
- 「アダルトサイトばかり見てる俺はダメなやつだ!」と考える
- 無意識に「自分はセルフコントロール能力がない」という考え方がすり込まれる
- メンタルが悪化!
といった流れになっております。「『人は変われる!』と信じたほうが健康も頭も良くなる」ってデータがありますが、逆に「自分は何も変えられない!」と思い込むと精神を病んでしまうわけですね。
さらに研究者いわく、ポルノに関するネガティブなイメージは、すべて精神を病む原因になり得るそうな。
アダルトサイトを見ている姿を誰かに目撃されて恥をかいたり、そのせいで結婚生活がギクシャクしたり、上司に見つかって仕事をクビになるかもしれない。こういったポルノに対する不安感は、すべて心理的な疲労を引き起こす。
とのこと。あくまでポルノ自体が悪いわけじゃないんで、「アダルトサイトの何が悪い!」と思ってれば問題はなさそう。そこまで開き直るのは難しそうですけどね。