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「貧乏揺すり」があなたの命を救う!

Entrepreneur

ここ数年で「座りすぎは命を縮める!」って話がメジャーになりまして、2015年にはイギリス政府も「最低でも1日に2時間は立ちなさい!」なんて勧告を出しております。

 

 

そこで新たに出てきたのが、「貧乏揺すりで座りすぎの被害が防げるかも!」という論文(1)であります。これはユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究者が行った研究で、イギリス政府が行った大規模な健康調査をベースにしたもの。

 

 

10,937名の女性に対して、1995〜2013年まで健康に関するアンケートに答えてもらったデータで、このなかに「普段どれぐらい貧乏揺すりしてます?」って質問も入ってたんですね。そのおかげで、貧乏揺すりが健康にもたらす影響を統計処理できたわけです。



 

その結果は、

 

  • 「貧乏揺すりをしない」と答えた女性は、貧乏揺すりが多い女性より30%も総死亡率が高かった(総死亡率は、がんや心臓病などすべての死因をあわせた死亡率)
  • 1日に6時間ほど座っているが「貧乏揺すりが多い」と答えた女性は、座ってる時間が1日に5時間以下の女性より37%も総死亡率は低かった
  • 1日に6時間より多く座り続けると貧乏揺すりの効果は消える
  • 貧乏揺すりの回数が「中レベル」だと死亡率には変化がなくなる

 

といった感じであります。座ってる時間が1日6時間以下であれば、貧乏揺すりをしまくったほうが死亡率は下がるらしい。

 

 

研究者いわく、

 

貧乏揺すりのような単純な動きでも健康にはメリットがある。貧乏揺すりには「無作法」や「集中してない」といったマイナスの印象が強いが、このイメージは考えなおしたほうがいいかもしれない。

 

とのこと。なかなか面白い結果ですが、女性たちの「貧乏揺すり」レベルが自己申告でしかない点には注意が必要かも。あくまで主観で「貧乏揺すり」の頻度を報告してるんで、「どれだけ貧乏揺すりすべきか?」って点はハッキリとはわからないんですな。

 

 

まぁ、ともあれイギリス政府のガイドラインでも「細かく体を動かすに越したことはない」って話ですし、座り仕事が多い方は、ガンガン貧乏揺すりをしていけばよいのではないかと思っております。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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