難しい勉強に「混乱」や「不安」を感じるのは、勉強が上手く行っている証拠
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難しい本を読んでたらワケがわからなくなっちゃって、「何も頭に入ってこない…」やら「もうあきらめようかな…」みたいな気分になることがよくあるんですが、ノートルダム大学の実験(1)によれば、混乱や不安は勉強が上手くいってる証拠かもしれないらしい。
これは学生を対象にした実験で、参加者を2つのグループにわけたんだそうな。
- 混乱グループ:あえて矛盾した情報や間違った実験法を見せつつ、科学的な推論の方法を学ばせる
- 普通グループ:整理された学習ステップをこなしながら、科学的な推論の方法を学ばせる
その後で全員にテストをしたところ、わざと混乱させられたグループのほうが問題点を見抜くスピードが早く、学んだ知識を正しく使えるようになっていたんだとか。
研究者いわく、
私たちは、約10年にわたって感情と学習の関係について調査してきた。その結果、「混乱」を適切に使うことで、学習がより上手くいくことがわかった。学習者は、「混乱」を解決しようとして情報をより深く処理していくからだ。
とのこと。つまり、
- 難しい内容に混乱や不安を感じる
- 混乱と不安を解決しようとして頑張る
- もっと深く情報を掘り下げる
といった現象が起きるわけですね。逆に言えば、混乱や不安がないのは情報レベルが自分に合ってない可能性があるんだ、と。
ただし、だからといって意図的に自分を混乱させようとするのは良くないらしい。
もうひとつ大事なのは、生産的に混乱することだ。何の希望もなく混乱するのは逆効果でしかない。
生産的に混乱するには、混乱の原因が勉強の内容と密接に結びついていなければならない。そうでないと学習者は混乱を解決しようとはしないだろう。
とのこと。役に立つ混乱とダメな混乱の2種類があるわけですね。
そんなわけで、「まったく意味がわからない!」レベルだとさすがにダメでしょうが、難しい内容に対して情報の矛盾や違和感をおぼえたときは、学習が上手く行ってる証拠だと思うのが吉。あきらめずに取り組むためのサインとして考えるのがよさげです。