人生の成功は(そこそこ)遺伝子で決まる!
「人生の成功は(そこそこ)遺伝子で決まる!」って論文(1)が出ておりました。
これはデューク大学の研究で、およそ10万人分の遺伝子データを使ったもの。
そもそも前提として、過去の研究で「学校の成績を良くする遺伝子」については調査が進んでまして、そこそこ正確に子どものテストも点数を予測できるんだそうな。つまり、子どもの成績には遺伝子の影響がかなり大きいわけですね。
そこで新たに研究者が抱いたのが、「成績遺伝子を持ってる人は金持ちになりやすいんじゃない?」って疑問であります。
学校で良い成績を取るために必要なスキルと能力には、人生を成功に導く要素と同じものがふくまれる。そこで、学校の成績アップに関わる遺伝子を持っている人は、人生にも成功しやすいのではないかと考えた。
子ども時代にテストの成績が良ければ、大人になってからも成功しやすいはずじゃないかって発想ですね。
調査にあたって、研究者はニュジーランド人を対象に行われた40年分のアンケートと利用。子ども時代の成績や行動、大人になってからの経済的な成功などを調べたうえで、成績遺伝子を持ってるかどうかをチェックしたんですな。
その結果は、
- 成績遺伝子を持ってる人は、あきらかに金持ちになりやすい!
- 生まれが貧乏だろうが、成績遺伝子を持っていれば成功しやすくなる!
- もっとも経済的な成功を左右するのは、知性、セルフコントロール能力、対人スキルの3つ
- 成績遺伝子は生まれてからすぐに発動し、その影響は人生を通して続く
- 成績遺伝子を持つ子どもは、他の子どもよりも早くしゃべり出し、本を読むようになり、IQテストの点数も高く、セルフコントロール能力が高くて友人が多い
- 成績遺伝子を持つ子どもが成長すると、より野心的になり、成功のチャンスを探すようになり、教育レベルと年収が高い相手をパートナーとして求めるようになる
みたいな感じ。子どものころに成績がよくて友だち作りもうまい遺伝子を持った人は、人生がイージーモードになりやすいんだ、と。当然の結果ではありますが、あらためて数字で示されちゃうと、幼少期の成績が悪くて友だちがいなかったわたしとしてはガックリさせられるわけです(笑)
ただし、研究者はこんなコメントもつけております。
あくまで遺伝子は、ヒトの成功に関して小さな予測しかできない。今回のデータをもとに、人生の成功が遺伝子に左右されている考えてしまうのは早計だ。遺伝子の影響はあるが、本当にその人が成功するかは予測できない。
成績遺伝子を持ったほうが有利なのは間違いないものの、人生の成功には他の要素も大きいからがんばれ!ってことらしい。多少の慰めにはなりましょうか。
まぁ遺伝子をグチっても時間のムダなんで、わたしのように平凡な生まれの人間は、他人と自分を比較せずに淡々と変えられるとこを変えていくしかなさそう。たとえば慢性病の予防なんかは遺伝子よりも努力の割合が大きいんで、費用対効果は高いでしょうからね。