カラダを最適なレベルの抗酸化物質で満たす4つの食材
こないだ書いた「抗酸化物質は多すぎても少なすぎても良くない!」の続きです。
ほどよくカラダを抗酸化物質で満たすには?
ざっくりおさらいすると、活性酸素は免疫系のサポートもしているので、抗酸化サプリを使いすぎると、逆に病気にかかっちゃうかもしれないぞって話でした。なにごともバランスが大事。
というと、「ほどよくカラダを抗酸化物質で満たすにはどうすればいいの?」って疑問がわいちゃうわけですが、その答えは超シンプル。たんに「食事から摂取する」だけであります。
たとえば、2010年のレビュー論文(1)では、抗酸化に関する140以上のデータをチェックしたうえで、こんな結論を出しております。
外部から大量の抗酸化物質を摂ると、酸化のバランスが崩れてしまう。しかし、観察研究やヒトを対象にした実験を見る限り、自然の食品(フルーツや野菜、穀物など)からフィトケミカルや栄養を摂った場合のメリットは計り知れない。
植物にふくまれる成分は、サプリメントのように分離された高用量の成分よりも安全で健康的だ。
野菜やフルーツを食べている限りは、いくら抗酸化物質を摂っても問題はないんだ、と。そもそも天然の食品はサプリほど抗酸化物質の濃度が高くないうえに、さまざまな成分との相乗作用も期待できますからね。やっぱフルーツと野菜が一番。
抗酸化物質は自然の食品から摂る
さらに2012年のレビュー論文(2)でも似たような結論でして、
抗酸化物質はカラダにいいと考えられているが、いくつかの実験では有害な結果も少なくない。最悪の場合、抗酸化サプリのせいで寿命が縮むケースも確認されている。
抗酸化サプリで悪影響が出るメカニズムは明らかではないが、データを見る限り、抗酸化と抗酸化ストレスの微妙なバランスが崩れてしまうのが原因だろう。
とのこと。やはり、できるだけ抗酸化物質は自然の食品から摂るのが吉でして、とくにビタミンCでやE、ベータカロチンなどの服用には注意であります。このあたりは、パレオダイエットの考え方とも共鳴するところですな。
そんなわけで本稿の最後に、カラダの抗酸化バランスを整えるためによさげな食材をあげておきます。もちろん「これだけ食べとけばOK!」って話ではなく、あくまで定期的に食卓に取り入れるといいですよーぐらいのイメージ。
抗酸化物質のバランスを調整する4つの食材
1.ブルーベリー
とりあえずベリー類なら何でもOKなんですが、なかでも抗酸化についてはブルーベリーがベストかな、と。アントシアニンの量が豊富で、とにかくいろんなメリットが確認されてまして、1日100gぐらい食べるといい感じです。近ごろは、セブンイレブンで売ってる冷凍ブルーベリーのクオリティが妙に高いんで、個人的にも毎日のように食べております。
2.ココア
抗酸化力でいえば、ココアもかなり上等。ほぼブルーベリーに近いパワーを持ってまして、ここ数年は、「シワが減る」とか「心疾患リスクが減る」とか、いろんな実証データが出ております。もちろんダークチョコレートでもいいですが、カロリーにご注意ください。
3.アボカド
アボカドはパレオダイエットの重要な食材。健康な脂質と食物繊維が豊富なのはもちろん、アンチエイジング効果についても、かなりの実証データがそろっております。抗酸化成分としては、ビタミンC、E、Kほのか、ルテインやゼアスタキサンチンなんかも入っててお得。
4.鮭、鯖
魚というとオメガ3のイメージが強いものの、ここ数年は「抗酸化力がすごい!」ってデータ(3)も多め。冷水魚なら何でもOKですが、とくにサーモンやサバは日本で手に入りやすいうえに、アスタキサンチンやカロテノイド、CoQ10なんかが入ってるのがいい感じ。上の3つの食材で取りこぼした抗酸化物質を補うのに良いのではないかと。
まとめ
いろいろ書いてきましたが、結局は「加工食品を減らして、もっと野菜とフルーツを!」という定番の結論です。 とにかくビタミンやミネラル系サプリで抗酸化を狙うと、デメリットが出てきちゃうケースも多いので、くれぐれもご注意くださいませ。