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今週の小ネタ:人工甘味料と腸、結婚が向いてない人、地位とテストステロン

Summary

 

ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

やっぱ人工甘味料って腸内によくないのかも?説

 

昔から「人工甘味料って腸内環境に良くないんじゃない?」って話があったんですけど、最近も似たような話が出ておりました(1)。

 

 

これは南洋理工大学の研究で、以下のようなデザインになっております。

 

  1. 毒性が発現したら光を発する大腸菌を用意する
  2. 大腸菌を人工甘味料にひたす

 

ここでチェックされた甘味料は、

 

  • アスパルテーム
  • スクラロース
  • サッカリン
  • ネオテーム
  • アドバンテーム
  • アセスルファムカリウム

 

の6種類。どれもFDAが安全性にお墨付きをあたえたものばかりで、日本でもメジャーですね。

 

 

その結果がどうだったかというと、

 

  • たった1mg./ml.の人工甘味料でも大腸菌に毒性が確認された!

 

だったらしい。普通にダイエット飲料に入ってるぐらいの甘味料でも、もしかしたら毒性を引き起こすかもしんないわけですな。うーん、人工甘味料が腸を荒らすだけじゃないのね……。

 

 

もちろん、これだと実際に人工甘味料がどこまで腸内環境に悪いのかはわからんのですが、とりいそぎアレルギー体質な方は遠ざけておいたほうが無難でしょうねぇ。

 

 

結婚が向いていない人の特徴とは?

 

結婚は本当に良いものなの?って問題についてはいろんな見解あるわけなんですが、オークランド大学の研究(2)では、「対人トラブルが苦手なら結婚するな!」って結論になってておもしろかったです。

 

 

研究者は4,024人の男女を集めて、みんなに以下の質問をしたんですな。

 

  1. いまのパートナーや恋人との関係性は?
  2. 人間関係で衝突が起きたらどう感じますか?

 

でもって、これらのデータをまとめて処理したところ、

 

  • 対人トラブルが苦手な人は、結婚すると幸福度がだだ下がりになる
  • 対人トラブルにこだわらない人は、結婚すると幸福度が上がりまくる

 

って傾向が出たんだそうな。まぁなんとなくわかりますが、「対人トラブルにどのような感情を抱くか?」は、想像以上に結婚の幸福度を左右してるらしい。

 

 

研究者いわく、

 

一般的に、私たちは結婚したほうが幸福だと考えられがちだが、これは万人に当てはまるわけではない。独身の人でも十分に満足した人生を送ることができる。

 

ってことなんで、結婚に向いてない人は無理する必要もなかろうと思う次第です。

 

 

男のテストステロンを確実に増やす要素、それは「地位」

こちらはイリノイ大学などの実験(3)で、「地位でテストステロンは増えるか?」って問題を調べてくれたんですな。

 

 

具体的には、大学のマーチングバンド部のメンバー177人に協力を頼み、2ヶ月おきにテストステロン値をチェック。さらに全員について「他人からどう思われているか?」「技術が一番高いのは誰か?」「もっとも尊敬されてるのは誰か?」ってのを調べたところ、

 

  • コミュニティのなかで上位に位置するメンバーほどテストステロンが高い!
  • 逆に、コミュニティ内で「地位が下がった」と思われたメンバーはテストステロンがだだ下がりした
  • ただし、この現象は男性に特有のもので、女性には見られなかった

 

って結果だったんですな。似たような現象は前から動物では確認されてたんですけど、やっぱりヒトでも同じだったみたい。わかりやすいですねぇ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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