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今週の小ネタ:ダイエット効果2倍テク、減量しやすい性格、高脂肪食で脳機能崩壊?

Summary

 

ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

 

ダイエットの効果が2倍になるテクニックとは?

まずはカイザーパーマネントの研究(R)で、「ダイエットの効果が2倍になるテクニックがありまっせ!」みたいな話になっております。その方法を一言で言えば、

 

  • 食事日記をつけよう!

 

みたいな感じ。これは肥満に悩む1685人の男女を6ヶ月ほど追いかけた研究で、

 

  1. 「なにを食べたか」を毎日記録する
  2. よくある食事とエクササイズ指導を受ける

 

 

 の2グループのどちらが効果的かをチェックしたんですな。その結果は、

 

  • 記録グループは平均12キロの減量に成功!
  • 食事指導グループは平均6キロぐらいの減量に終わった

 

だったそうで、確かにほぼ2倍の差が出ております。食事日記はフォーマルなやり方じゃなくてOKで、

 

  • スマホのメモに音声入力
  • 自分にメールを送る

 

ぐらいの雑なものでも十分に効果が出たそうな。前にも「食事日記は効果が高いよー」って話を書きましたが、やっぱり「記録」って効果が高いんだなーみたいな印象ですねぇ。

 

 

ダイエットに成功しやすい性格とは?

次は同志社大学の研究(R)で、「ダイエットに成功しやすい性格とは?」を調べた内容になっております。こちらは肥満体型な101人の男女が対象で、みんなに栄養とエクササイズカウンセリングを受けてもらったんだそうな。

 

 

実験期間は6ヶ月で、どんな 傾向が確認されたかと言うと、

 

  • スタート時点で楽観的だった人たちほど、体重を戻すのに苦労した
  • 逆にスタート時点で悲観的だった人たちはダイエットが成功しやすかった

 

だったそうな。つまり、ダイエットをはじめた直後に「これでうまくいくんだろうか……」や「失敗するかも……」とか思いがちな人のほうが、最終的には減量に成功しやすかったわけっすね。

 

 

なんでペシミストがダイエットに成功しやすいのかと言うと、悲観的なほうが自分の現状を正確につかみ、よりよい手法や信頼性が高い情報を手に入れようとがんばるから。いっぽうで楽観的な人たちは、「このままでOKっしょ!」と思っちゃって何もしない傾向があるんですな。これは仕事のパフォーマンスアップにも言えることですが。

 

 

高脂肪食は9日で脳と肉体にダメージが

最後はケンブリッジ大学の研究(R)で、「高脂肪な食事をマウスにあげ続けたらどうなる?」って問題を調べたマウス実験になっております。具体的には、総カロリーの55%を脂肪にした食事をあたえたそうで、人間が食べるジャンクフードの栄養プロファイルをまねた内容にしたみたい。

 

 

それで、9日後にマウスたちの行動をチェックしたところ、

 

  • 認知機能が20%低下!
  • 身体のパフォーマンスは50%低下!

 

っていう嫌な結果が出たんだそうな。たった9日間でこの変わり方は困っちゃいますなぁ。

 

 

研究チームいわく、

 

マウスの食事を低脂肪食から高脂肪食に切り替えたところ、驚くほど短期間で脳と肉体のパフォーマンスに影響が出た。たった9日で、マウスたちはトレッドミルを走る量が50%も減り、迷路を抜け出すタスクの成功率も20%下がってしまった。

 

ってことで、やっぱジャンクな高脂肪食は脳によろしくないのだろうなーと思わせる結果でありました(あマウス実験ですが)。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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