結婚前の同棲は男女を幸せにするのか?問題(結論はまだ出てませんが)
https://yuchrszk.blogspot.com/2019/01/blog-post_22.html?m=0
「同棲で男女は幸せになれるか?」って問題を調べたデータ(1)がおもしろかったんでメモ。
これはスタンフォード大学の研究で、アメリカ疾病予防管理センターがやってる「全国家族調査」(National Survey of Family Growth)ってデータセットを使っております。
調査の対象になったカップルの数は216,455組で、1970 〜 2015年のあいだに、
- 結婚の前に同棲してた人
- すぐに離婚しちゃった人
ってのがどれぐらい存在するかをチェックしたうえで、イベントヒストリー分析を行なっております。これにより、同棲でカップルは幸せになれるか?がわかるわけですな。
では、その結論から言っちゃうと、
- 結婚から1年後は、同棲しなかった人のほうが離婚率は高い
- 結婚から5年を過ぎると、同棲してた人のほうが離婚率は高い
- 結婚の前に、複数の相手と同棲した経験がある人ほど離婚率は高い
だったんですな。長期的に見れば、同棲のほうが危険じゃないの?という感じっすね。
こうなった理由はよくわからんのですが、
- 同棲せずに結婚すると、両者の食い違いが目立って短期的には離婚しやすいから?(そのぶん、最初の危機を乗り越えると後はラクになる)
- ずっと同棲していて、なかなか結婚しないようなカップルは、そもそも関係性が深くないのでは?(そのぶん、長期的には離婚しやすくなる)
といったあたりが言われております。うーん、難しい……。
また、「同棲はアリかナシか?」問題についてはまったく違う結論(2)を出してるケースもあるんで、注意したいところです(つまり、「同棲はなんの問題もないのだ!」という)。
こちらの推論によりますと、
- 確かに、かつては同棲と離婚率には相関があった
- が、昔は「同棲は悪いことだ!」という社会通念があったのが重要
- そのお湯なマイナスイメージが消えた現在では、別に同棲はなにも悪くないのだ!
って感じになっております。こちらもそこそこの説得力じゃないでしょうか。
もっとも、最初に取り上げたスタンフォード研究は、5年以上っていう長期のデータで分析してるんで、ちょっと従来の研究よりはいいのかも?って気もしております。ここらへんはまだよくわからないところですが。
ってことで、ハッキリとは言えないものの、
- 同棲は長期の離婚率と相関がある……のかも
- とりあえず、同棲が積極的に良いことを示すデータはあんまなさげ
みたいな状況になっております。ちょっとモニョっとした結論ですが、とりあえず現時点ではそれぐらいでひとつ。