ココアで若返る!?最新メタ分析が明かすアンチエイジングと心臓保護の秘密
このブログでは、めっちゃ定期的にココアの話を取り上げていて、
みたいなエントリを書いたことがありました。とにかくココアってのはポリフェノールが豊富な食材で、その大部分を占めるフラボノイドが炎症を抑えて、アンチエイジング効果を発揮してくれるみたいなんですよ。
このメカニズムについてはすでに豊富なデータの蓄積がありまして、ココアが優秀な抗老化食材であるのは間違いなし。個人的にも、緑茶やコーヒーと並んで常飲しているドリンクのひとつであります。
で、最近もまたココアのメリットを示した研究(R)が出ていて、この結論から述べてしまうと、
- ココア、血管のアンチエイジングにめっちゃ良い!
みたいになります。ココアをよく飲む人はコレステロールの数値が優秀で、心不全や心筋梗塞にかかるリスクが低いんだそうな。
ご存じのとおり、心疾患は日本人が死ぬ原因の2位でして、その41%が心不全、33%が心筋梗塞だと言われております(ちなみに、死因の1位は癌)。なので、心疾患のリスクを下げてくれるってことは、ココアが抗老化ドリンクとしてかなり使えるって意味になるんですよね。
今回の研究は、過去のココア実験から質が高めな31の試験をメタ分析したもの。データの内訳をざっくり書いておくと、
- 全部で1,986人の男女のデータを分析(年齢は20-76歳)。
- 実験の参加者は、2型糖尿病、高血圧、軽度認知障害の人々が含まれていた。また、過体重/肥満、 メタボリックシンドローム、脂質異常症のいずれかに該当する人と、健康に問題がない人が混在していた。
- ココアの影響をチェックしたのは、体重、BMI、ウエスト周囲径、腹囲、総コレステロール、LDLコレステロール、 HDLコレステロール、およびトリグリセリド、収縮期および拡張期の血圧など。
- 実験で使われたココアの種類には、ココアカプセル、ココア抽出物、ココア飲料、ココア/ダークチョコレートバー、ココアスナックなどが含まれていた。
- ココアの1日摂取量は1.4g~50gの間で、これをプラセボのドリンクやサプリと比較した。
- 実験の期間は4~24週間で、平均期間は12週間だった。
みたいになります。メタ分析としてはやや小規模ながら、全体的な実験の質は悪くないんで、信頼がおける結論を出せているんじゃないかと。
では、分析の結果を見てみましょうー。
- ココアのサプリメントは、腹囲(-3.9cm)、総コレステロール(-8.4mg/dL)、LDLコレステロール(-9.5mg/dL)、トリグリセリド(-13.4mg/dL)、空腹時グルコース(-4.9mg/dL)、収縮期血圧(-2.5mmHg)、拡張期血圧(-1.6mmHg)を減少させた。
- これらの改善のほとんどは軽度から中等度の効果量であり、現実的な健康レベルに差をもたらす可能性が十分にある。
- ただし、ココアの摂取は、総体重、ウエスト周囲径、BMIに統計学的に有意な影響を及ぼさなかった。 腹囲はココアのサプリを飲んだ後に減少したが、この結果については個人差がデカすぎるんで、あんまり信じない方がよさげ。
ってことで、話をまとめると、ココアのサプリメントやダークチョコレートなどを摂取すると、心臓や血管の健康レベルがアップし、ちゃんと意味があるレベルで健康効果を得られるんじゃないか……って結論です。これは割とハッキリしたメリットが出ましたね。
ココアがここまで心疾患リスクを下げる理由は、上にも書いたフラボノイドのおかげで、こいつが内皮機能を改善し、血圧を下げることによって、心疾患と動脈硬化の両方のリスクを低減してくれるんだそうな。 より具体的には、ココアは一酸化窒素(NO)を活性化し、フリーラジカルを中和することで、酸化ストレスを軽減し、細胞をダメージから守ってくれるみたいなんですな。
研究チームいわく、
今回の分析により、ポリフェノールが豊富なココアを飲むことで、心血管系の健康促進を狙えることが示唆された。
ポリフェノールを豊富に含むココアの摂取は、心臓保護へのアプローチとして推奨される。
ってことで、やっぱココアすごい。
もちろん、市販のココアには砂糖がたっぷり入っていたり、チョコレートには高レベルの糖分とカロリーが含まれているので、そこはご注意ください。特にココア飲料については重金属が多くふくまれる可能性もあるんで、良い商品を選ぶのがめっちゃ大事になりますんで。ちなみに、私が開発してる「ハイブリッド腸ファイバープロテイン」でもココアを使ってますけど、もちろん定期的に重金属チェックをしてますんで、そこはご安心ください。かなり基準値より低めにやってますんで。