「正直者は馬鹿を見る」はどれだけ本当か?
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「正直者は馬鹿を見る」なんてフレーズがありますが、ふと「これって科学的に正しいのかな?」と思ったもんで、ちょっと調べてみることに。
正直者は金に恵まれない
- ノートルダム大学の調査(1)によれば、性格のよいサラリーマンは、性格が悪いサラリーマンよりもハッキリと収入が低かった。具体的には、性格が悪いサラリーマンは平均で18%も収入が高い傾向があったそうな。
- 2011年の研究(2)でも似た傾向が出ていて、倫理的な性格の従業員ほど賃金が低かった。
- ルイジアナ州立大の調査(3)では、嫌な性格の人ほどクレジットスコア(借金の信用度)が高かった。
正直者は仕事にも不利
- ネブラスカ大学の調査(4)によると、正直者よりも自己中心的な人のほうが、採用の面接試験で良い成績を取る傾向が高かった。
- 2011年の論文(5)でも、正直者よりも自己中心的な人のほうが、より昇進しやすく賃金もアップしやすかった。
正直者はモテない
- 1999年の有名な研究(6)によれば、人に優しくてマジメでウソをつけない性格の男性ほど、性的な関係をもてない傾向が高かった。一方で、他人を操作するのが好きで、尊大で計算高い男ほど、異性にモテる確率が高いそうな。
まとめ
まとめてみると、正直者に対して不利な研究がわりと多めですね。とはいえ「じゃあ嫌な奴になってやる!」と思うのは早計で、アダム・グラント「GIVE & TAKE」によれば、いい人は大成功か大失敗かのどちらかに偏ることがわかっております。自己犠牲の精神にとらわれすぎて、周囲にダマされやすくなっちゃった場合にのみ、正直者がバカを見るわけですね。
そんなわけで、「アダム・グラントに学ぶ、成功するための正しい『与えかた』」を参考にしつつ、正直者でありながら成功も同時に目指すのが、最終的には一番よい感じがしますね。
credit: wildphotons via FindCC